前回に引き続き星野リゾートの温泉旅館「界 秋保」の完全攻略ブログのその4です。
「界 秋保」の最終回の今回は、文句なしに美味しかった朝食を中心に滞在2日目のスケジュールのほか、あわせて立ち寄っておきたい秋保エリアのスポットも少しだけ紹介します。
宿泊中のスケジュール(モデルプラン)
1日目 |
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14:30 チェックイン |
14:45 ウェルカムサービス |
15:00 ルームツアー |
15:30 足湯タイム |
16:15 温泉いろは |
16:30 入浴(大浴場) |
17:30 夕食 |
19:30 ご当地楽 |
20:15 テラスで夕涼み |
21:00 楽器の生演奏を鑑賞 |
22:00 就寝の準備 |
23:00 就寝 |
2日目 |
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6:45 起床 ⇐いまココ! |
7:00 現代湯治体操 |
7:45 朝食 |
8:45 食後のコーヒータイム |
9:30 朝風呂 |
10:15 お土産ものをチェック |
11:00 チェックアウトの準備 |
12:00 チェックアウト |
2日目
6:45 起床
2日目の午前7時に無料プログラムのひとつ「現代湯治体操」への参加を予約していたので、なんとか頑張って午前6時45分頃に起床しました。時間もあまりないので、急いで身支度をととのえます。
7:00~ 現代湯治体操
午前6時55分頃に湯上がり処に到着したものの、誰もいなくて、それどころか誰かがやって来る気配すらありません。
不安を感じて公式サイトで調べてみると、「現代湯治体操」の開催場所は「せせらきラウンジ」になっていました!!
「現代湯治体操」なんていうネーミングのため、てっきり湯上がり処でするものだとばかりに思い込んでいましたが、とんだ勘違いを発動してしまい大慌てです汗。。
長い渡り廊下を猛ダッシュで宿泊棟まで戻り、どうにか他の参加者の方に迷惑をおかけすることなくギリギリ間に合いました。
ちなみに、この日の「現代湯治体操」の参加者は、お子さんを含めて8名でした。
午前7時を少し過ぎたところで、スタッフさんの案内で朝のテラスに出て行きます。
ときおり朝日が顔をのぞかせるテラスに出たら、雄大な渓流と新緑をバックに「現代湯治体操」で朝活開始です!
「現代湯治体操」は、序盤で澄んだ空気を体内のすみずみまで行き渡らし、少し体がほぐれてきたところで、名取川での渓流釣りをイメージした動きを取り入れたストレッチ・体操で体を動かすプログラムになっていました。時間としては25分くらいでしたが、全体的にウォーミングアップ程度のごく軽い運動なので、運動というよりは爽やかな朝を迎えるために参加する感じですね。
7:45~ 朝食
「現代湯治体操」で日頃の運動不足を解消した気分になったら、そのまま同じ1階の食事処に向かいます。私たちは、いつもどおり1番早い時間帯を選択したのですが、同じ時間を選択したゲストが多く、入口前で少し待ってから案内されました。
2日目の朝食の席は、夕食の時とは別の半個室席でしたが、しつらえはまったく同じでした。テーブルの上にはおしぼりとお品書きだけが置かれています。私たちが宿泊した4月27日はオペレーションの関係で一番早い朝食のスタートが7時45分~だったのですが、私たちは時間を7時30分~と勘違いして早めに朝食会場に入ったため、少し待つことに。
まずは、朝食のお品書きを確認です。朝食は、ご当地推しが控えめのオーソドックスな温泉旅館の朝ごはんといった感じのメニューでした。
私たちが着席してしばらくすると、朝食の料理が次々と運ばれてきて、あっという間にテーブルの上は美味しそうな料理でいっぱいになりました。
ここからは「界 秋保」の朝食で出てきた料理を、個別にみていきます。
芋の子汁、白飯
「界 秋保」の朝食で看板料理的な位置づけだったのが「芋の子汁」です。いわずと知れた東北(宮城、山形、福島)の郷土料理「芋煮」で、東北の旅館に宿泊するとよく出会う、朝食の定番メニューですね。ここでは宮城バージョンの芋煮で、豚肉や色々な野菜を味噌で味付けしたものでした。それ豚汁とあなどることなかれ、丁寧な味付けで白飯のつや姫と一緒に食べると、箸がとまりません。
本日の焼き魚
「本日の焼き魚」は、大きめの紅鮭の切り身に、いくらと卵焼きが添えられていました。彩りも美しく、鮭の淡白な味わいが、これまたご飯とよく合います。だし巻き卵は、ふわふわの食感で、ワンランク上の旅館で出てくる上品な味でした。
三角揚げ 染めおろし
こちらも宮城県の名物料理「三角揚げ 染めおろし」です。陶板で焼くので、三角あぶら揚げのサクサク感と染めおろしのしっとり感が口の中であわさって、逸品です!
吟醸豆腐
固めで味がしっかりした「吟醸豆腐」は、薬味とセットでの提供です。1口目は塩竃産の藻塩のみで素材本来の味を楽しみ、2口目以降はオリーブオイルや大名醤油を薬味とあわせることで、様々な味のバリエーションが楽しめます。
鶏つくね 銀餡
鶏つくねを銀餡(片栗粉や葛粉などをかつおだしや水で混ぜ合わせた後、低温で加熱し、色目を付けないように煮立たせた餡)でいただく「鶏つくね 銀餡」は、ふわふわした食感のつくねを優しい味の餡が包み込み、サラッといただける朝食向きの一品でした。
ご飯のおとも
少量ずつ一皿にまとめて提供されたご飯のおともは、「牛生姜煮」「彩りなます」「大根の甘酢漬け」「昆布梅」の4品でした。
白飯のつや姫との相性もよく、美味しい白飯と一緒にすべて完食しました。
梅ゼリー
デザートは白桃の果肉が入った「梅ゼリー」でした。ジュレのようなトロトロした食感で、梅の味もしっかりしました。
「界 秋保」の夕食は、期待値を上げすぎてしまっていたのか、全体的に印象が薄かったので、朝食には正直あまり期待していなかったのですが、朝食はオーベルジュ好きの私たち夫婦にとっても満足できるクオリティでした。
朝食で出てきた料理はどれも定番のものでしたが、ご当地カラーを抑えて定番メニューを中心に構成されていたことで、かえって全国に23施設を展開している(2024年4月現在)「界」の実力を感じさせるクオリティになっていたと思います。
8:45~ 食後のコーヒータイム
朝食を食べ終えた後は、同じ1階にある「せせらきラウンジ」に戻って、食後のひとやすみです。
アルコールドリンクやお菓子の提供がある「おもてなしタイム」は【 15:30~22:00 】なので、アルコールドリンクやお菓子は撤収されていますが、コーヒーや紅茶、炭酸水はチェックアウトまで飲めるみたいです。
ということで、コーヒー片手にテラスに出て、贅沢な食後のコーヒータイムです。
2日目の朝食も終えて、チェックアウトの時間も少しずつ近づく中、渓流沿いの自然に五感で触れることができるテラスとの別れを惜しむかのように、コーヒーを片手に目の前に広がった雄大な景色をのんびり満喫しました。
9:30~ 朝風呂
そうは言ったものの、「界 秋保」のチェックアウト時間は12時と、他の宿泊施設ではレイトチェックアウトのプランでもなければ考えられない時間に設定されているので、朝食後もまだまだ時間に追われずにゆっくり過ごすことができます。
ただ、大浴場の利用時間は11時までとなっているので、まだ時間に余裕があるこのタイミングで朝風呂に行くことにします。
念のため大浴場の混雑状況を確認しておくと、意外に9時台はそこまで混んでいませんでした。
10:00~ お土産ものをチェック
大浴場で朝風呂を終えたタイミングで、夫が事前精算をするためにフロントに行くというので、私もお土産ものをチェックするために宿泊棟2階について行きます。
お土産ものが陳列されているショップは、宿泊棟2階のロビーラウンジの一角に設けられています。
これまでに紹介したお菓子以外にも、「せせらきラウンジ」に置かれていたコーヒーカップ(仙台市在住の陶芸家針生峻さん制作によるもの)や「伊達な宴」で使用した堤焼の酒器などの陶器も陳列販売されていて、さながらオシャレなセレクトショップのような佇まいです。そのほか、星野リゾートのオリジナル商品も取り扱われていました。
11:00~ チェックアウトの準備
チェックアウトまで1時間を切ったところで、館内着から着替えたり荷物をまとめたりしてチェックアウトの準備に入ります。
ゆるゆるとチェックアウトに向けた準備を進めながら、せっかくなのでテレビ台の引き出しの中に入っていた「界 」オリジナルのドリップバッグのコーヒーも淹れてみます(ラウンジでは紅茶にしておけばよかったなぁーと後悔)。
客室からの景色もこれで見納めということで、目にしっかりと焼き付けておきます。季節が移り変わればこの景色も姿かたちを変えるでしょうから、秋や冬にはどういった景色になるのか今から楽しみです。
12:00 チェックアウト
12時近くになったら、計21時間30分にも及ぶ「界 秋保」での初滞在も終了です。最後に客室の鍵をフロントに返却してチェックアウトしました。
「界 秋保」を出発した後に、近くのスポットにもいくつか立ち寄ってみたので、こちらもあわせて簡単に紹介しておきます。
秋保神社
「界 秋保」に宿泊したのならあわせて立ち寄っておきたいのが、「界 秋保」から約6㎞(車で9分)のところにある、「秋保神社」です!
【「秋保神社」の基本情報】
住所 | 〒982-0243 宮城県仙台市太白区秋保町長袋清水久保北22 |
電話番号 | 022-399-2088 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | なし |
駐車場 | 無料(100台) |
公式サイト | https://akiu.org/ |
秋保神社は、「勝負の神様」が祀られている神社として必勝祈願・商売繁盛・合格祈願などで参拝する人が多く、フィギュアスケート金メダリストの羽生結弦選手が参拝した神社として全国的にも有名になりました。
この秋保神社では、「界 秋保」の開業を記念して「界 秋保」とのコラボによる宿泊者限定御朱印をリリースしています。「界 秋保」のアメニティとして持ち帰った風呂敷を社務所で提示すると、「界 秋保」×「秋保神社」の限定御朱印(500円)が購入できるので、御朱印コレクターの方は観光がてら帰りに立ち寄ってみてください。
KOMOREBI gelato
「KOMOREBI gelato(こもれび ジェラート)」は、「界 秋保」から約2.8㎞(車で約4分)のところ(秋保神社に向かう道中)にある、ジェラート屋さんです。
【「KOMOREBI gelato」の基本情報】
住所 | 〒982-0242 宮城県仙台市太白区秋保町境野上戸49-1 |
営業時間 | 10:00 ~ 16:00 |
定休日 | 火曜日~木曜日 |
駐車場 | 無料(20台) |
「KOMOREBI gelato」は、秋保町の柴田牧場の直営で、 搾りたての生乳を低温殺菌し牛乳本来の風味を楽しめるジェラートが人気です。こちらでは、常時10種類前後のジェラートが、シングル420円・ダブル520円の価格で販売されています。
2階建ての店内の内装もかわいくて素敵ですが、天気のいい日には、外のベンチに腰掛けて名取川を見下ろしながらジェラートを食べるのが、開放感があっておススメですよ。
farmer’s table mano(ファーマーズテーブル マーノ)
「界 秋保」からは約14㎞(車で約20分)と少し離れますが、時間があれば遅めのランチに足を伸ばしてもらいたいのが「farmer’s table mano(ファーマーズテーブル マーノ)」です!
【「farmer’s table mano」の基本情報】
住所 | 〒989-1505 宮城県柴田郡川崎町小野弁天5-1 JAみやぎ仙南川崎特産センター内 |
電話番号 | 0224ー87ー7037 |
営業時間 | 11:00~15:30(LO14:00) 18:00~(完全予約制) |
定休日 | 水曜、木曜+不定休あり |
駐車場 | 無料(普通車60台、大型5台) |
公式サイト | https://farmerstable-mano.jp/ |
レストラン自体は、国営みちのく杜の湖畔公園向かいの農産物直売所「川崎特産センター」内にあるのですが、隣接の直売所の雰囲気からは想像できないとってもオシャレでシンプルな内装で仕上げられています。暖かみのある光を放つペンダントライトや、木目調のテーブルなどこだわりのインテリアが創り出す落ち着いた空間は、カップルや夫婦でランチデートするにはピッタリだと思います。
もちろん、料理のお味も◎で、google mapでの口コミも高い人気店です(2024年月5月12日時点で★4.2)。私たちが訪れた2024年4月27日当日のランチメニューは、「A たけし豚ランチセット(2500円)」「B ミートソースパスタランチ(2100円)」、「C トマトソースパスタランチ(1900円)」の3つでした。
この中でも、シェフ自ら育てた放牧豚“たけし豚”がメイン料理で出される「たけし豚ランチ」(2500円)が人気で、私たちも今回「たけし豚ランチ」をオーダーしました。
最初にきた前菜では、自家製シャルキュトリ(ハムやパテなど)が地元野菜の付け合わせと一緒に提供され、カラフルなワンプレートの前菜に思わずテンションがあがっちゃいました。新鮮なシャルキュトリや野菜がふんだんに盛られた一皿は、食べ応え十分で、これを食べている時点で、メイン料理が美味しいのを確信してしまいました。
そして、やってきたメインが「たけし豚のロースト」です!絶妙な加減で火が通された“たけし豚”を、たまねぎや春菊のピューレや岩塩でいただきます。柔らかい赤身のジューシーさももちろんですが、脂身のしつこくない美味さにやられました…(何切れでも食べれちゃう)。
付け合せはパン(仙台の人気ベーカリー「ドゥーマルの木」のカンパーニュ)とご飯のどちらかを選ぶことができます。
「たけし豚のロースト」は、それまで食べてきた豚肉のローストの概念をひっくり返されるぐらいに豚肉のジューシーさと良質な脂の甘味を味わえるので、もし機会があれば「farmer’s table mano」を訪ねて“たけし豚”を味わってみてください。
今回は2024年4月25日に開業したばかりの「界 秋保」のオープン2日目の突撃レポートでした。
開業したばかりということもあって、まだオペレーションにも不慣れな面や粗も見えましたし、インターネット上でもこの点を指摘する口コミも見ましたが、個人的には若いスタッフさんを中心に全員が一生懸命に業務に取り組んでいるなぁという印象で、宿泊滞在中に不快な思いをするようなこともなかったです(もちろん、滞在中は快適に過ごせるように事前のリサーチを怠らない私たちの属性や、宿泊の予約数を通常よりも制限していた状態での宿泊だったこともいくらか影響しているとは思いますが)。
なので、高いホスピタリティが求められるプログラムの運営を含めて、これから時間が経つにつれてサービスの質も安定して、そのぶん星野リゾートらしさ・「界」らしさがもっと評価されてくるんじゃないのかなぁと期待しています。
今回は「界 秋保」の公式サイト経由の予約で(和室(定員3名)、基本会席)、宿泊費は2名で7万5100円(1名あたり3万7600円、税込)+現地決済で3600円(アルコールドリンク類)でした。金曜泊まりだったので、土曜日に泊まるよりは安く済んだのですが、これが休日前日泊まりだと4万円超えは覚悟しなきゃいけなそうですね。
次回予告
次回は、本来であれば今回の「界 秋保」よりも先にアップする予定だったところ、アップがのびのびになっている「うちみ旅館」(宮城・沢乙温泉)を予定しています。
仙台駅から車で約25分という仙台観光に便利なロケーション、じゃらんnetユーザー口コミ宿ランキング(総合部門)で2023年東北(旅館)で第1位に輝いた宿のレポートを、「界 秋保」回とともに読んでもらい、仙台旅行の宿泊候補先として両者を比較検討してもらってもおもしろいと思います。
相変わらず仕事が忙しく、ゴールデンウィークのようにまとまった時間を作れる機会がないことが少し不安ですが、あまり期間が空きすぎないように次回もアップするので楽しみにしていてください。
【終わり】
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