前回に引き続き「山形座 瀧波」のブログ記事その2です。
今回は、客室「SAKURA02」のルームツアーと蕎麦打ちの見学・日本酒のテイスティング、さらに「山形座 瀧波」が誇る「十割源泉」の客室温泉露天風呂をレポートしていきます。「山形座 瀧波」での滞在はディナータイム前もとても充実していたので、今回のレポートを参考にしてみてください。
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今回の宿泊中のスケジュール(モデルプラン)
1日目 |
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15:00 チェックイン |
15:10 ウェルカムサービス |
15:30 ルームツアー ⇐いまココ! |
16:30 蕎麦打ち見学、日本酒のテイスティング |
17:30 入浴(客室温泉露天風呂) |
18:40 ディナー |
21:00 バータイム(ラウンジ「1916」) |
22:00 入浴(湯処「073」) |
23:00 夜食 |
24:00 就寝 |
2日目 |
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7:00 起床 |
7:30 朝食 |
8:15 コーヒータイム |
8:45 朝ツアー(または朝風呂) |
10:00 お土産コーナーを物色 |
10:30 チェックアウトの準備 |
11:00 チェックアウト |
1日目(続き)
15:30~ ルームツアー(続き)
前回からの続きでラウンジ「1916」から館内を移動して、「SAKURA02」の客室前に到着しました。
ということで、ここからルームツアースタートです。
カウンタースペース
客室の入口ドアを開けて一番最初に目に飛び込んでくるのは、木製のカウンターが備え付けられた2畳ほどのカウンタースペースです。
木製のカウンター上の左側には湯かごと館内用のスリッパが、右側にはコーヒーカップ・グラス・電気ケトルとオーロラコーヒーのドリップバッグ(マイルドとビター)・ティーバッグ(有機煎茶と有機玄米茶)が、それぞれ備え置かれていました。
カウンター下にはセーフティボックスとミニ冷蔵庫が設置されています。ミニ冷蔵庫の中にはミネラルウォーターの500mlペットボトルが2本とストレート果汁100%ジュース(山形代表のりんごともも)160ml缶が2本入っていました。ただ、ラウンジのドリンクコーナーに行けば、ドリンクはいつでも好きなだけ補給できるので、冷蔵庫の中の飲み物には手をつけずじまいでした。
リビング兼ベッドルーム
カウンタースペースのチェックを終えて、室内右側に目を向けると、ダブルサイズのベッド(シーリー製)2台が設置されています(ベッドの上には「山形座 瀧波」オリジナルの黒い半纏が置かれていました)。
室内に進むと、壁一面には大きなガラス窓が設置されていて、窓の向こう側には真っ白に雪化粧をした中庭の美しい景色が広がっています。
リビング兼ベッドルームは、中庭の景色を愛でることを一番に考えた、ミニマルに徹した造りです。ベッド以外の家具は、2人掛けのソファーと小さなサイズのテーブルしかなく、余分な家具や派手な色調は採用されていません。部屋の床材は、館内の廊下とは違って、明るく優しい色合いのナラの木が使用されています。
リビング兼ベッドルームに設置されている家電らしきものは、エアコン、加湿空気清浄機(ダイキン製のACK55S)、ベッドサイドライトぐらいでした。テレビは持ち運びできる防水機能付きのポータブルテレビがカウンターデスクに備え置かれていますが、備え付けの大きいテレビが欲しいという口コミ意見もありましたね。
「SAKURA02」の部屋自体はとってもコンパクトなのですが、天井が高めで、壁一面全体にガラス窓が採用されているため、圧迫感を感じるようなことはなく、滞在中は快適に過ごすことができました。
カウンターデスク
カウンターデスクとサニタリールームは、中庭に向いた視線導線の邪魔にならないような形で、奥まったところに設置されています。
カウンターデスクは、引き出しがなくてスッキリしているぶん、ミニマムな部屋の造りと調和していてオシャレ偏差値高しです。
デスクの上には、館内案内や雑誌(ことりっぷ 【山形 米沢・鶴岡・酒田】、婦人画報 2024年1月号増刊など)と一緒に、「山形座 瀧波」が取り上げられた雑誌の過去記事のスクラップも置かれていました。フロントとのやり取りは、カウンターデスクに備え付けのタブレット(iPad)の通話アプリを通じて行うようになっています。
サニタリールーム(洗面所、トイレ)
サニタリールームも、カウンターデスクと同じように奥まったところに設置されています。
洗面台の左側の壁にはタオルウォーマーが設置されていました(濡れたバスタオルもすぐに乾くので、温泉風呂付きの部屋では特に重宝しました)。
洗面台の下には、バスマットと一緒にバスローブも備え置かれていました(今回もバスローブを着用する勇気はなし)。
洗面台の左側の木製カウンターの上には、バスタオル・フェイスタオルと一緒に、「do organic(ドゥーオーガニック)」のスキンケアセット(クレンジングオイル、モイスチャーミルク、エクストラクト ローション アドバンスト)と使い捨てのアメニティ類が備え置かれていました。
- ヘアブラシ
- コットン
- 綿棒
- ヘアバンド
- シャワーキャップ
- 歯ブラシ
- ボディタオル
- T字カミソリ
洗面台の右側に置かれていたバスケットの中身は、無印良品のトラベル用ヘアドライヤーでした。備え置きのハンドソープは、あまり見かけないSyuRoのオリジナルスキンケアライン「Vann Vesi Vand(ヴァン ヴェッシ ヴァンド)」のアロマティックハンドソープでした。ヘアドライヤーのデザインはミニマムな部屋のイメージにマッチしているんですが、もう少し機能性の高いもののほうが個人的にはありがたいかな。
洗面台の隣のトイレスペースに設置されていたのは、Panasonic製のタンクレストイレでした。
恒例のWiFi通信速度の計測では、数値上は44Mbpsだったので通信速度に問題はないはずです。。が、滞在中にyoutube動画を視聴しようとすると、途中で何度もフリーズしてしまい、動画視聴は諦めてしまいました。計測を繰り返しても数値自体は30~60Mbpsが出るので、原因は結局わからずじまい。
まだ肝心の客室温泉露天風呂のレポートが残っていますが、そちらは入浴のタイミングであらためてレポートすることにして次に進みたいと思います。
16:30~ 蕎麦打ち見学、日本酒のテイスティング
いつもならチェックインとルームツアーを終えたところで入浴への流れですが、「山形座 瀧波」ではゲストに向けた面白いイベントがあるので、入浴は後回しにして、そちらに足を運びます。
そのイベントというのは、「山形座 瀧波」の南浩史社長による蕎麦打ちの実演の見学です。しかも、日本酒のテイスティングも挟みながら蕎麦打ちの実演を見学させてもらえるというとても面白そうなイベントなんです!これもオールインクルーシブサービスで宿泊料金に含まれているので、別料金は発生しません。
翌日の朝ツアーへの参加を取り逃がしてしまった私たちは、こちらはしっかり参加せねばということで、開催場所であるダイニング「1/365」に向かいます。蕎麦打ち見学が催される5分前の16:25頃にダイニングに到着しましたが、まだ他の参加者の方は来ていなくて私たちが1番乗りでした。
ということで、人がいないこのタイミングで、ダイニング「1/365」の内観を写真におさめておきました。
洗練された都会的なセンスが溢れ出すぎの設えです!
キッチンを取り囲むようにしてコの字型のカウンター席が配置されているオープンキッチンのダイニングの設えは、温泉宿の食事処というよりは、1つの独立したレストランと言ったほうがしっくりきます。また、コンクリート仕様のカウンターテーブルや、北欧デザイン界の巨匠ハンス・J・ウェグナーがデザインしたYチェアなど内装のひとつひとつをとってみても、洗練された空間作りが際立っています。
1番乗りということで、私たちは蕎麦打ちの実演が1番よく見えるカウンター席の中央付近の席に陣取りました。
私たちが席に着いてから、他のゲストも続々とやって来て、あっという間にカウンター席は満席になり、カウンター席に座れなかったゲストのために追加の椅子が出されるほどの大盛況っぷりでした。
カウンター席のテーブルには、「山形座 瀧波」が取り上げられている雑誌と一緒に、ペアリングガイドの一覧表(ディナーの際のドリンクメニューにもなっていました)が置かれていて、こちらも参照しながら日本酒のテイスティングが進められていきます。
そして、16時30分になったところで、シニアソムリエの資格を持つスタッフさん(久松さん)の音頭で、イベントがスタートです。
南社長の蕎麦打ちを見学する傍ら、シニアソムリエの解説を聞きながら日本酒をテイスティングできるなんて、とてもお得な気分です。ちなみにこの日にテイスティングさせてもらった日本酒はこちらの3種でした。
そうこうしているうちに、南社長も蕎麦打ち職人さながらの本格的な作務衣姿でご登場です。
このイベントでは、蕎麦打ちの実演と日本酒のテイスティングが同時並行で、さながら「聞く→呑む→聞く→見る」といった感じでテンポよく進んでいきます。日本酒と蕎麦打ちが進むにつれて、どんどん惹き込まれていき、イベントが終了した頃には小1時間が経過していることを忘れてしまうほどでした。
特に、南社長が、蕎麦を打つ傍らで披露されるトーク(時に小噺?)が何とも軽妙で聞き入ってしまいました(南社長は、「山形座 瀧波」へのリブランドオープンから数えて2200回以上も蕎麦を打っているのだそう!)。優秀な社長さんなのに、腰が低くて親近感があるので、仲のいい親戚のおじさんの話を聞いているように(失礼)、イベント中は笑顔が絶えない楽しいひとときを過ごさせてもらいました。
そして、最後に完成した蕎麦がこちら!
南社長の遊び心で、普通のサイズの蕎麦に混じって極太に切った蕎麦が入っています。こちらの蕎麦はディナーの際に、お凌ぎとして提供されるとのことで、後でのお楽しみです。
17:30~ 入浴(客室温泉露天風呂)
蕎麦打ち見学・日本酒のテイスティングを終えたら、18:40スタートのディナーに間に合うように、客室の温泉露天風呂に入浴します。
あらためて「SAKURA02」の客室露天風呂のスペースに出てみると、こんな感じでした。
洗い場・カランは1ヶ所で、また適温を維持しておくために最初は浴槽に蓋がされています。
そして、「山形座 瀧波」に宿泊するうえで、絶対に外さないのでおきたいのがコレ!
蔵王石をくり抜いて造られた蔵王石風呂です!
「山形座 瀧波」の客室のうち、1階の部屋(「KURA」、「SAKURA」の01~03、「YAMAGATA」の01~03)には蔵王石風呂が、2階の部屋(「SAKURA」の04~06、「YAMAGATA」の04~06)は檜風呂がそれぞれ採用されているのですが、蔵王石風呂のほうが絶対におススメです!
というのも、「山形座 瀧波」では、約100メートル離れたところにある源泉を、タンクに貯めることも加水・加温もせずに、空気にも触れさせることもなく、ダイレクトに供給する「十割源泉」を実現しているのですが、供給時に「十割源泉」を劣化させないように1階に設置した蔵王石風呂では足元から湧出するようになっているからです(2階の檜風呂では、一般的な湯口からの供給になります)。
そのため、婦人画報の「温泉宿アワード」で【泉質自慢の宿】部門グランプリに輝いた「十割源泉」を鮮度を保ったままの状態で愉しもうとすれば、足元から源泉が供給される蔵王石風呂は外せません(ただし、客室風呂が檜風呂でも大浴場に行けば「十割源泉」を愉しめるので安心してください)。
そして、私たちがコスパを考えつつ「SAKURA02」の客室を選んだ理由は、客室露天風呂からのこの眺めです!
事前のリサーチで、「YAMAGATA」だと「SAKURA」と比べて客室風呂からの眺めに物足りない感があった一方で、客室風呂からの眺めに限れば「SAKURA」とワンランク上の価格帯の「KURA」とでそれほどの違いを感じなかったので、結果的に「SAKURA」の客室が一番バランスがいいかなと判断しました。そして、その中でも1階真ん中に位置する「SAKURA02」が横への空間の広がりがあって客室露天風呂の開放感を存分に味わえそうだったことが「SAKURA02」への宿泊の決め手になりました。
舞い散る雪と綺麗に雪化粧した中庭を眺めながら蔵王石風呂での湯浴みを愉しんでいると、「ここで正解だったなぁ~」としみじみ。
「十割源泉」のかけ流しの温泉についても、巷での評判を裏切らない最高の泉質でした!
赤湯温泉の泉質自体は、蔵王温泉や鳴子温泉のように強烈な個性を持ち合わせた泉質ではないのですが、源泉をダイレクトに供給するシステムを通じて、生まれたての源泉が持つ本来のパフォーマンスが最大限引き出されて、もともとのポテンシャルが高い温泉にも引けを取らない温熱効果・デトックス効果を感じさせてくれます。
ただ、それには徹底した温度・鮮度の管理が必要になることは言うまでもありません。「山形座 瀧波」では温泉を管理するための役職係「湯守」が5名常駐して、約60℃の源泉を加水することなく、その日の天候・気温にあわせて24時間体制で適温(40℃~43℃程度)に調節するという離れ技をやってのけているのです。
飲泉所では硫黄の香りがそこそこ漂っていたので、客室風呂の温泉もそうなのかなと思いきや、こちらはほとんど硫黄の香りがせず、無臭に近いぐらいで長湯にも適していました。また、含硫黄泉ですが、色も見てのとおりほぼ無色透明です。
【「山形座 瀧波」の客室温泉の基本情報(温泉分析書より引用)】
内容 | 露天風呂 |
源泉 | 森の山源泉、森の山2号源泉 |
泉質 | 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性-中性高温泉) |
泉温 | 60.4℃ |
pH値 | 7.3 |
効能 | 慢性皮膚症、きりきず、やけど、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、糖尿病、高血圧病、神経痛、慢性婦人症、 動脈硬化症、胃腸機能の低下、筋肉痛、関節痛、うちみ、むくみ、睡眠障害、美肌作用など |
バスアメニティ(シャンプー・コンディショナー・ボディソープ)は、どれも「山形座 瀧波」へのリブランドの際に作られたオリジナルものです。シャンプーとコンディショナーのオリジナルライン「obocono(オボコノ)」は、オレンジオイルとゼラニウムを主成分とし、これに天然オイルをブレンドしたものとのことで、なかなかのこだわりです。
シャワーヘッドは、KVK製の止水スイッチ付シャワーヘッド(PZS315T)でした。
「十割源泉」の湯浴みを心ゆくまで愉しんで身も心もリフレッシュした後は、オープンキッチン完備のダイニング「1/365」でのディナーです。「十割源泉」の温泉だけも他の宿にはない唯一無二の良さを実感しましたが、ディナーでも他の宿ではなかなか体験できないレベルのおもてなしの連続だったので、次回も楽しみにしてください。
【続く】
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