“うきたむ”を感じる朝!「山形座 瀧波」の完全攻略ブログ[4/4]

前回に引き続き「山形座 瀧波」のブログ記事その4です。「山形座 瀧波」回の最終回の今回はこれまでの回ではまだ取り上げていないところということで、大浴場(湯処「073」)や朝食などを一気にレポートしていきます。

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今回の宿泊中のスケジュール(モデルプラン)

スクロールできます
1日目
15:00  チェックイン
15:10  ウェルカムサービス
15:30  ルームツアー  
16:30  蕎麦打ち見学、日本酒のテイスティング
17:30  入浴(客室温泉露天風呂) 
18:40  ディナー
21:00  バータイム(ラウンジ「1916」)
22:00  入浴(湯処「073」) ⇐いまココ!
23:00  夜食
24:00  就寝
2日目
7:00  起床  
7:30  朝食
8:15  コーヒータイム
8:45  朝ツアーまたは朝風呂
10:00  お土産コーナーを物色
10:30  チェックアウトの準備
11:00  チェックアウト
目次

1日目(続き)

22:00~ 入浴(湯処「073」)

部屋に戻ったら1日の充足感とともにこのまま寝てしまいたいところですが、客室露天風呂の洗い場が寒すぎてまだ本格的に体を洗っていません。ということで、もう寝ててもおかしくない時間ですが、体を洗うために大浴場(湯処「073」)に向かいます。

湯処「073」には、バスタオル・フェイスタオルの備え置きがあるので、客室からタオルを持ち出す必要はありません

湯処「073」の入口は、ラウンジ「1916」からダイニング「1/365」に向かう途中を左に入った通路の先にあります。ちなみに、「073」(ゼロナナサン)のネーミングは、創業者の滝蔵・お波夫婦の“お波さん(073さん)”が由来になっています。

「山形座 瀧波」の館内案内図(再掲)
湯処「073」の入口前通路
手前が女湯の入口、奥が男湯の入口

湯処「073」では、男湯が浴槽が1つ(露天風呂)だけなのに対して、女湯は浴槽が2つ(内湯と露天風呂)完備してあって、女湯のほうが設備が充実しています。また、男女の入替えがないので、男性だったら時間に応じた入替制を導入して欲しいところでしょうね。

ということで、ここからは湯処「073」の内部をレポートです。

脱衣所

まずは、手前の脱衣所からです。私と夫でそれぞれ撮影した写真を確認してみると、脱衣所は、男湯・女湯ともに完全に同じ造りでした。ロッカーは両方とも6つだったので、どちらも同時利用は最大で6名ですが、脱衣所のスペースは2名でも窮屈に感じてしまうほどこじんまりしてます。

洗面台(男湯)
鍵付きロッカー(女湯)
トイレ(男湯)

「do organic(ドゥーオーガニック)」のスキンケアセットが備え置かれているところや使い捨てのアメニティ類は、客室のサニタリールームと同じです。違うところといえば、備え付けのヘアドライヤーが無印良品のものではなく、Panasonic製の高級ナノケアドライヤー(EH-NA0J-W)でした。客室のヘアドライヤーもこのランクのものに切り替えてもらえると嬉しいんだけどなぁ。

ヘアアイロンの備え付けはありませんが、フロントで貸し出しています
Panasonic製のナノケアドライヤー「EH-NA0J-W」

浴場(男湯)

湯処「073」の男性用浴場のスペースはこんな感じです。男湯の浴槽は露天風呂ということでしたが、私たちが宿泊した12月は冬囲いがしてあったので、露天風呂というよりはほぼ内風呂です。

閉め切られているため、湯けむりで写真がくもってます
夜だと浴場内はけっこう暗めです
男湯の洗い場・カランは4つ
日中の明るい時間だと冬囲いでも少しだけ開放感があります

浴槽はふちが木枠でかたどってあり、檜風呂と石風呂をあわせたような感じです。サイズ的には定員4名といったところです。全客室に温泉風呂がついている「山形座 瀧波」では、ゲスト全員が大浴場を利用することはないだろうということで、このぐらいのサイズなんでしょうね。

備え置きのバスアメニティ(シャンプー、コンディショナー、ボディソープ)は、客室風呂と同じ(「obocono(オボコノ)」など)で、シャワーヘッドはKVK製の止水スイッチ付シャワーヘッド(PZS315T)でしたでした。

「山形座 瀧波」のオリジナルのバスアメニティ

ちなみに、冬囲いがない時期の男性用浴場の露天風呂はこんな感じです。当たり前ですが、開放感がまったく違いますね。

冬囲いされていない時期の男性用大浴場の露天風呂(画像引用:JTB

浴場(女湯)

湯処「073」の女性用浴場のスペースは、男性用浴場と比べると夜でも明るい印象で、特に洗い場のスペースが広めにとってあり、女性に優しい造りです。洗い場・カランも6つあるので、譲り合う必要がありません。

男湯と同じく、ふちを木枠でかたどった内風呂ですが、こっちのほうが意匠が凝ってます
洗い場・カラン×3(その1)
洗い場・カラン×3(その2)

内風呂の浴槽は定員3,4名といったところで、男湯の浴槽よりは少し小さめです。といっても、女性用浴場は外には、、、

大きな蔵王石をくり抜いた露天風呂があります!こちらは定員は2,3名ほどですね。

湯処「073」の女性用露天風呂

ただし、露天風呂とはいっても眺望はないので、湯浴みを愉しむだけなら客室風呂のほうが眺望があってゆっくりもできます(私は湯浴みは客室風呂で十分かな)。

湯処「073」でも源泉からダイレクトに配湯される温泉を足元から湧出させることで「十割源泉」を実現しているので、特に客室風呂が2階の檜風呂の場合には、湯処「073」を外さずに一度は生まれたての「十割源泉」を体験しておいて損はないと思います。

客室露天風呂の併設の洗い場は冬場は寒いこともあって、湯処「073」はどの時間帯でも混雑気味だったので、冬場は人の少ないチェックイン早々の時間帯に湯処「073」を利用するのがおススメです

【「山形座 瀧波」の大浴場 湯処「073」の基本情報(温泉分析書より引用)】

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利用時間15:00~翌10:00
内容内湯(女湯のみ)、露天風呂
源泉森の山源泉、森の山2号源泉
泉質含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性-中性高温泉)
泉温60.4℃
pH値7.3
効能慢性皮膚症、きりきず、やけど、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、糖尿病、高血圧病、神経痛、慢性婦人症、
動脈硬化症、胃腸機能の低下、筋肉痛、関節痛、うちみ、むくみ、睡眠障害、美肌作用など
 

23:00~ 夜食 

1日が終わる前に本格的に体を綺麗にして部屋に戻ったら、夜食と晩酌といきます。夜食のおにぎりはディナー終わりのタイミングで持たせてもらったもので、ここにラウンジ「1916」で調達してきたドリンクと乾き物のおつまみを加えて、いざ晩酌タイムです!

晩酌・夜食セット

ライトアップされた中庭の景色を眺めながらのんびりと晩酌していると、この景色を独り占めできる幸福感もあって完全にいい塩梅に仕上がってしまいました。

「SAKURA02」の部屋からの景色(1日目夜)

24:00  就寝

1日のスケジュールを全て終えたところで、就寝の支度をしてベッドに入ります。シーリー製のベッドが心地よい眠りに誘ってくれます。

ベッドサイドライトは少し年季を感じました笑

2日目

7:00   起床

2日目の朝食の予約時間を一番早い時間にしていたため、午前7時には起床しました。
2日目朝の空は山形の冬らしい曇天です。

「SAKURA02」の部屋からの景色(2日目朝)

7:30~  朝食

朝食は一番早い7時30分スタートの予約です。朝食会場も昨日のディナーと同じで、ダイニング「1/365」です。

ダイニング「1/365」

朝食の席も、昨日のディナーのときと同じように、カウンター席の左奥から3番目と4番目の席をアサインされました。朝食の時間は選択制なので、7時30分スタート組はあまりいなくてダイニングは人まばらでした。

私たちの席には、すでに箱膳の小鉢がセッティングされていました。
カウンター席に置かれたお品書きを確認してみると、朝食は「大庄屋箱膳」とのことで、朝食は和の“置賜ガストロノミー”のようです。

朝食のお品書き(2023年12月24日)

私たちが着席すると、すぐに残りの料理が続々と運ばれてきて、朝食を彩る品々が勢揃いです。

2023年12月23日の朝食の料理

箱膳

着席した時点でセットされていた箱膳は、「かてもの」文化(飢饉に備えて普段は積極的に食さない野生素材を食料とする文化)発祥の置賜の地の伝統食を中心とした品々です。左上時計回りに「秘伝豆豆腐(天然えのきだけのせ)」、「三陸の牡蠣」、「漬物納豆」、「青菜漬け」「時雨煮」、「おかひじき浸し」です。目覚めのお飲み物は、自家製リンゴジュースでした。

箱膳と自家製リンゴジュース

「秘伝豆豆腐」は大豆の味がとっても濃くて印象に残りました。「三陸の牡蠣」は、あえて小さくて旨味が凝縮されているものを取り寄せているのだそうです。

同じ置賜にある「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の朝食でも“置賜ガストロノミー”が実践されていたので、そちらと比べてみるのも面白いですね。

たきなみ玉子

朝食の料理の中でも目玉料理的な位置づけなのが、「たきなみ玉子」です。こちらはスイーツのような見た目をしていますが、茶碗蒸しのような料理です。

たきなみ玉子

最初に白身だけを蒸して、あとで黄身を戻すことで、こうした不思議な見た目の料理になっているそうです。今にもはちきれんばかりにハリのある黄身はとっても濃厚で、米を主食に育った放し飼いの鶏卵「米コッコ卵」を使用しています。

芋煮

そして、山形の郷土料理といえばコレということで、おなじみ「芋煮」です。シャキシャキのネギは好みに応じれるようにあとがけです。芋煮は、米沢牛、里芋、こんにゃく、きのこなどが入ったオーソドックスなしょうゆベースの味付けでした。

山形県の郷土料理「芋煮」

ご飯、味噌汁

ご飯は山形県産つや姫です。「味噌汁」は三つ葉と油揚げが入った合わせ味噌です。

ご飯(山形県産つや姫)と味噌汁のセット

デザート

朝食を食べ終えたタイミングを見計らって、食後のデザートが提供されました。

ブルーベリーソースがかかった地元「飯豊ながめやま牧場」のヨーグルト、干し柿、そして、食後のドリンクとしてノンアルコールの甘酒がついてきました。

(左から)「飯豊ながめやま牧場」のヨーグルト、干し柿、甘酒

朝食の料理を最初に見た時には、ボリュームが少し控え目気味のように感じましたが、(前の日に暴飲暴食の限りを尽くしたこともありますが)実際に食べてみるとこのぐらいの量がちょうどよかったです。

たくさんの料理の中から自分の食べたいものだけをお腹いっぱいに食べるビュッフェもいいですが、その地を代表する伝統料理や伝統食材・名産品を活かした料理を決められた品数で提供されると、一品一品をじっくり味わうことで、その地の伝統・文化の一端に触れることができて、自分の知見が少しだけ広がったような気になれます。これぞガストロノミーの醍醐味ですね。

8:15~  コーヒータイム

食後のデザートとセットにされていたドリンクが甘酒だったこともあり、食後のコーヒーが飲みたくなった私たちは、ラウンジ「1916」で食後のコーヒータイムを過ごすことにしました。ドリンクコーナーに設置されている「De’Longhi(デロンギ)」のコーヒーマシンで、私は深煎りの「瀧波ブレンド」を、夫は浅煎りの「オーロラブレンド」を、それぞれコーヒーカップに抽出します。

左がオーロラブレンド(浅煎り)、右が瀧波ブレンド(深煎り)

オシャレな北欧家具が設えてある暖炉近くの席で、コーヒーを片手にのんびり本を読んでいると、完全に朝カフェ気分です。

8:45~  朝のツアー(または朝風呂)

私たちがラウンジ「1916」でまったりしていると、ロビーあたりに続々と他のゲストが集まってきました。と思ったら、スタッフさんから朝の無料ツアーの参加者への呼びかけがあり、この場でそのまま出発前の説明が始まりました。

例年10月中旬頃~12月中旬頃は雲海シーズンにあたり、3つの条件(①気温が高い②湿気が高い③風がない)が揃えば近くの「十分一山」の山頂で雲海を見れる可能性があるらしいのですが、この日は条件が揃わず雲海は現れないとのことで、代わりに稲荷森古墳(山形最大の全長約96m前方後円墳)や白竜湖(赤湯温泉の水田地帯にある湖)などを約1時間弱でまわるというような話でした。

朝ツアー参加者への出発前の説明の様子
一緒に参加したかった。。
ラウンジ「1916」に展示されていた過去の雲海ツアーの様子をおさめた写真

朝ツアーに参加する気満々だった私たちは、これに参加しそこなったことで、チェックアウトまでの時間の予定がすっぽり空いてしまいました。10名のゲストが出払ってしまっているこのタイミングは大浴場(湯処「873」)の湯殿にゆっくり浸かれるチャンスかなと前向きにとらえて、大浴場(湯処「873」)の湯殿でチェックアウト前最後の「十割源泉」を堪能していました。

10:00~ お土産コーナーを物色

チェックアウトまで1時間になったところでも少し時間に余裕があったので、お土産コーナーをのぞいてみます。
お土産コーナーはエントランスを入ってすぐ左に設置されています。

お土産コーナーは入口を入ってすぐ左です
お土産コーナー

お土産コーナーのスペース自体は広くはありませんが、ディナーや朝食の料理で使われていたものなどが結構並べられているので、このコーナーを眺めているだけでも、「あれもあったね。これもあったね。」といった感じで、滞在中のエピソードの振り返りのきっかけになって楽しいです。

甘酒、「obocono(オボコノ)のバスアメニティなど
黒澤ファームの「夢ごこち」など
オーロラコーヒーのコーヒー豆など

10:30~ チェックアウトの準備

名残惜しいですが、チェックアウトまでの30分ほどになったところで、部屋に戻ってチェックアウトの準備にとりかかります。

このタイミングでコーヒーとお茶を淹れて最後の休息のひとときです。夫はオーロラコーヒーのビター、私は有機玄米茶で、「山形座 瀧波」での滞在を締めくくります。

2日目の10時30分頃には中庭も雪解けていました

11:00  チェックアウト

11時になれば、フロントに部屋の鍵を返却してチェックアウトです。

チェックアウトした際に、記念のお土産にということで、ディナーで提供された黒澤ファームの「夢ごこち」と朝食で提供された「つや姫」を300グラムずつ持たせてもらいました。

「夢ごこち」と「つや姫」

最後の最後までおもてなしとサプライズの精神を魅せつけられて、「ゲストの期待値を超えたところでゲストに感動してもらいたい」との思いを存分に感じた2日間でした。

チェックアウト後には、人気宿らしくほとんどのゲストが宿泊の記念にと、建物の正面玄関前で記念撮影をしていました。私たち夫婦も周りに便乗してスタッフさんに写真を撮影してもらい、宿を発ちました。


今回は、山形県の赤湯温泉の「山形座 瀧波」の魅力を伝えるレポートでしたが、いかがでしたでしょうか?

「山形座 瀧波」は言わずと知れた超人気宿ですが、ゲストをもてなす仕掛けがたくさん用意されている温泉宿だからこそ、宿泊前にちゃんと予習をしておくことで、当日の限られた時間での滞在の充実度が大きく変わってくるだろうなぁと思いました。ということで、今回のレポートも皆様が実際に宿泊するにあたっての参考にしてもらえると嬉しいです。

今回は楽天トラベル経由の予約で、宿泊費は、5と0のつく日クーポンを使用して、2人で7万3744円(1名あたり3万6872円、税込)+現地決済で8700円(アルコールドリンク類、入湯税)でした。

次回予告

次回は、2024年の最初の宿泊ということで、私が前からとても気になっていた温泉宿「うちみ旅館」(宮城・沢乙温泉)に念願かなって、年明けの1月中旬に宿泊してきました。

こちらのお宿は、仙台駅から車で約25分というとても便利なロケーションにありながら、料理に関しての抜群の高評価のクチコミが多く、いつかは泊まってみたいと思っていたお宿でした。しかも、私たちが宿泊したタイミングで、じゃらんnetユーザー口コミ宿ランキング(総合部門)で2023年東北(旅館)で第1位に選ばれたという耳寄りな情報も入ってきました!

今回はしばらくぶりの更新で、復帰するのもなかなか大変でしたが、1月・2月に宿泊したものの記事にしていないものが溜まってしまっているので、未執筆分の解消を目標に更新頻度を戻していこうと思っています(願望)。

まいどまいどの気まぐれ更新で申し訳ありませんが、これからも当ブログをよろしくお願いします。

【完】

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この記事を書いた人

山形県出身、宮城県仙台市在住。
30代の既婚の女性です。
結婚3年目を迎える共働きの子なし夫婦の妻のほうをしています。
旅行は遠出よりも近場派。
東北の宿泊施設をめぐるのが大好きで、月に1,2回のペースで東北各地の宿に泊まっています。
色々な旅行ブログをのぞいているうちに自分にも有意義な情報発信ができるかもと考えて、このサイトを立ち上げました。
当サイトのモデルプランを参考に滞在中のスケジュールを組んでもらえれば宿での滞在時間がより充実したものになる思うので、是非のぞいていってください。

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