「山人-yamado-」の完全攻略ブログ記事のその3です。最終回の今回は、とっておきに残していた「山人-yamado-」を代表する設備の貸切野天風呂「湯場一寸」を中心に紹介していきます。
「山人-yamado-」の貸切野天風呂は、宿泊滞在中の1日目と2日目に、それぞれ1回ずつ予約できるので、私たちは1日目は夕食を終えて一息ついた頃の21:30~22:00までの時間枠を予約していました。
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今回の宿泊中のスケジュール(モデルプラン)
1日目 |
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15:00 チェックイン |
15:15 ルームツアー |
15:45 ウェルカムドリンク・スイーツ |
16:15 館内を散策 |
16:45 客室内風呂に入浴 |
18:00 ディナー |
20:30 テラスで夕涼み |
21:30 貸切野天風呂で湯浴み(1回目) ⇐いまココ! |
22:00 夜食 |
23:00 就寝 |
2日目 |
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7:00 起床 |
7:30 朝食 |
8:45 お土産物をチェック |
9:30 貸切野天風呂で湯浴み(2回目) |
10:15 ティータイム、チェックアウトの準備 |
11:00 チェックアウト |
1日目(続き)
21:30~ 貸切野天風呂で湯浴み
テラスの夕涼みで酔いをほどよく醒ましたら、予約した貸切野天風呂「湯場一寸」に向かいます。「湯場一寸」の脱衣所にはバスタオルの備え付けはないので、バスタオル・ファイスタオルを入れた湯かごも忘れずに持って行きます。
と言っても、私たちが宿泊している客室「黒文字」から貸切野天風呂「湯場一寸」まではすぐそばです。暗くなった外廊下の突き当りに、照らされた「ゆ」の文字。夜の露天風呂の雰囲気に期待しつつ、ドキドキしながらドアを開けます。
入口ドアを開けると、すぐ目の前には給水機が設置されていて、右側にはこじんまりした脱衣所があります。ただ、暗がりなので、こちらは、朝に「湯場一寸」を利用するときに、あらためて紹介します。
夜の「湯場一寸」の風情がこちら。
明かりに照らされた木々の枝葉、ゆらゆらと立ち上る湯気に川のせせらぎ。貸切というプライベート空間であることも相まって、幻想的な雰囲気を醸し出しています。ここでは何も考えずに、自然の中の温泉に浸かることをおススメします。きっと極上の癒しの時間になりますよ。野天の名前のとおり屋根はついていませんので、晴れていたら星も眺めることができますね。
野天だからなのか、源泉も熱すぎない温度のため(むしろぬるめ)、ゆっくり浸かることができました。脱衣所には、ウォーターサーバーも備え付けられているので、水分補給も忘れずに。雨除け用の笠もありました。洗い場は1ヶ所のみですが、バスアメニティは設置されていないので、洗髪等はお部屋のお風呂で済ませましょう。
30分なので、あっという間に部屋に戻る時間になりますが、翌日も野天風呂で違った風情を楽しめるかと思うと、朝を迎えるのが楽しみです。
22:00~ 夜食
部屋に戻ってからは、再びテラスで夜風に吹かれながら夕涼みです。お酒はディナータイムにたっぷりいただいたので、ここでは各々水と麦茶を飲みながら過ごします。
しばらくすると、小腹がすいてきたような……。あんなにおなかが満たされていたはずなのに、湯浴みをすると小腹がすいてしまうのは、人間の体の不思議ですね。笑
こんな時のためにと、ディナーを終えてお食事処「福膳坊」をあとにするタイミングで、スタッフさんから夜食を用意するかどうかの確認があり、貧乏性の私たちは、お腹いっぱいだったにもかかわらず、夜食をお願いしていたのでした。
スタッフさんが、かごに入れて持たせてくれていたのは、「横手焼きそばのピタサンド」!
宿泊前に調べていたところでは、おにぎりなどが夜食として提供されているとのことだったので、「ピタサンド」はまったく予想していませんでした。
薄い生地の中には、横手焼きそばと目玉焼きが入っていて、夜食にはちょうどいいサイズでした。ごちそうさまでした。
23:00~ 就寝
大満足の1日目を過ごし、あとは眠りにつくだけです。スウェーデンジャズのピアノの音が眠りを誘い、最高の気分で1日の終わりを迎えました。おやすみなさい。。
2日目
7:00 起床
2日目の朝食の予約時間があったので、午前7時には起床しました。
2日目の貸切露天風呂のこともあって天気が気になっていましたが、見事な快晴で、2日目の貸切露天風呂の風情にも期待大です。
7:30~ 朝食
朝食は一番早い午前7時30分スタートの組です。朝食会場も昨日のディナーと同じく、お食事処「福膳坊」です。
昨日と同じように、外の景色が見える席に案内してもらうと、すでに朝食の一部がセッティングされていました。明るい環境なので、昨日のディナーの時よりも外の景色がはっきり見えて、窓の外の向日葵もよく映えています。
朝食のお品書きはこんな感じです。先にセッティングされていたのは、箱膳と卵でした。ここから追加で他の料理も運ばれてくるのでご紹介します。
すぐに追加で出てきた「南部かしわのスープ豆腐」は、地元西多賀にある「とうふや源助」(岩手県和賀郡西和賀町湯之沢35-78)のお豆腐を使っています。普通の木綿豆腐よりも、ずっしりと弾力のあるお豆腐で、豆の味も濃かったです。豆腐好きの私にとって、まずはそのまま大豆の味を少し楽しんでから、薬味と生醤油をたっぷりかけていただきました。どうやら地元では人気のお豆腐屋さんのようですね。朝食で提供されていたのは、くみ上げ豆腐だと思います。
「箱膳」は詳細な料理名を失念したのですが、おそらく左上から、白和え、とろろ、茄子の漬物、左下は山菜等の煮物、漬物、鶏の煮物と思います。そして手前には「わらびの一本漬け」です。
どれも郷土料理だとは思いますが、その中で印象に残ったのが茄子の漬物です。最初は米麹かと思い食べましたが、後で調べてみると、この見た目にヒットする米麹の茄子漬はありません。ただ、秋田の郷土料理の「茄子のもち米漬け」がこの見た目に近いため、おそらくこれだと思います。少し甘さも感じる味付けで、初めての味わいでした。
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」でも、朝食で郷土料理をいただきましたが、同じ東北に住んでいてもまだ味わったことのない郷土料理が数多くあり、今回の旅でもまた新鮮な体験をもらいました。やっぱり「ローカルガストロノミー」は、食事の時間をより一層味わい深いものにしてくれますね。
地域の風土、歴史、文化を料理に表現すること(すなわち、地域のことを総合的に学び、サスティナブルな食環境を考え、その上で「自分の料理に地域を表現していきましょう」という考え方)
(出典:一般社団法人ローカル・ガストロノミー協会公式ホームページ)
「ご飯」は土鍋で炊き上げられた、炊き立ての雑穀米を味わうことができます。白米も選択でき、あきたこまちとのことです。「味噌汁」は、今回は里芋と油揚げが入っていて、米麹味噌のほっとする味でした。
朝食オプションメニュー
これだけではありません!「山人-yamado-」の朝食の高評価ポイントがこれ、無料のオプション朝食メニューです。
通常、オプションといえば有料であったり、朝食バイキング等では既に出来上がった料理を自分で選んで席に運ぶ形になりますが、山人のオプションメニューでは、好きなものを選択し注文することで、出来立ての料理をテーブルまで持ってきてくれます。
こうしたサービスには、他のメニューよりも圧倒的に手間やコストがかかることが容易に想像できますが、ユーザー側にとってはこの上ないうれしいサービスです。最高のおもてなしを行う宿の心意気を感じました。
今回の宿泊では、各料理の中から、「ヤマメの一夜干し」、「プレーンオムレツ」、「サラダ」をチョイスしました。
いつも宿の朝食で貪欲な食欲を見せつけている夫がいるので、本調子であればオプションメニューを全制覇といきたかったのですが、肝心の夫がこの日は昨夜のディナーで白金豚を「厚め」にしたのが響いて、本来の食欲を発揮できずじまい。笑
出来立ての「プレーンオムレツ」は、見た目でもわかるとおり、中の卵がアツアツトロトロでした。「ヤマメの一夜干し」は、サイズも大きく身も肉厚なうえに、脂もしっかりのっていて、これだけでも朝のメインディッシュとして十分なくらいです。サラダは、昨日のバーニャカウダで提供されていたものと同じように、シャキシャキの野菜で、胃袋が目覚めます。
ドリンクは、夫が「フルーツジュース」を、私が「トマトジュース」をそれぞれオーダーしました。私も一口もらいましたが、「フルーツジュース」は、とってもフレッシュな味わいで、夫はおわかりしてました(ちなみに、この日の「フルーツジュース」は、マンゴー系のミックスジュースとのことでした)。
今回の朝食で唯一の心残りは、「白金豚のベーコン」を注文しなかった(できなかった)こと……。脂の美味しさに定評がある白金豚の厚切りベーコンは、間違いない美味しさだったことでしょう(夫も私も、胃の隙間がありませんでした)。
デザートは「ギリシャヨーグルト&フルーツ」です。はちみつとブルーベリーソースがついていました。フルーツは赤肉メロンと、ぶどうです。湯田牛乳公社のギリシャヨーグルトは、まるでクリームチーズのような濃厚さと固さです。2018年には食のプロ1250名によって選ばれる「ご当地ヨーグルトグランプリ」プレーン部門で最高金賞に輝いたとのこと(知らなかった…)。
私は、はちみつを少しだけトッピングし、シンプルにヨーグルトの味を楽しみましたが、夫はブルーベリーソースのほうが気にいったみたいです。
なんだかんだで2人ともお腹がはちきれんばかりに食べ、心行くまで朝食を楽しませていただきました。
8:45~ お土産物をチェック
朝食を終えた直後は満腹状態になっていることを考えて、2日目の貸切露天風呂の時間は9:30~10:00を予約してあるので、貸切露天風呂の時間までは少し間があります。
この合間の時間も客室のテラスでくつろいでもいいのですが、貸切露天風呂の時間が来るまでに気休め程度だけでも動いておこうとの考えで、ロビーに設置されているお土産物コーナーをのぞきに行ってみます。
チェックインの際にも触れましたが、フロントの両サイドがお土産物コーナーになっていて、スペースはそれほど広くないものの、所狭しとバリエーション豊かなお土産物が並んでいます。
ディナーででてきた「山人特製季節のバーニャカウダ」のバーニャカウダソースも1,300円(税抜)で販売されていました。これは、自分用に・家族・友達用にと、買いの一択ですよね。
「山人-yamado-」は、温泉宿にはめずらしくBASEでオンラインショップも運営していて、食品ギフトなどは通販でも購入できるので、興味があれば確認してみてください。
9:30~ 貸切野天風呂で湯浴み
お土産物をチェックし終えて部屋に戻り一息ついてから、予約していた貸切野天風呂「湯場一寸」へ向かいます。
「山人-yamado-」の代名詞にもなっている貸切野天風呂の日中の絶景はこちら…!
ただただ眼福。。
日光が降り注ぐ中での「湯場一寸」は、昨日の薄暗闇の中の幻想的な雰囲気からは一変して、周囲の自然景観に完全に溶け込んでもともとそこにあったかのよう。それにしても、お風呂の水色、山の緑、空の青色のコントラストが美しいの一言です。
しかも、当日の快晴も相まって、温泉のお湯が太陽の光に反射して眩しいくらいに煌めいて、さながらインフィニティプールにやって来た気分です。
すっかり明るい環境なので、昨夜の薄暗闇の中でははっきりとは見えなかった浴槽まわりや山の木々・渓流の流れも綺麗に映り込みます。
脱衣所スペースも、明るい環境であらためて確認しておきます。
温泉分析書では貸切野天風呂の源泉は51.4℃となっていますが、1日目と2日目の両方とも、体感ではどちらかというとややぬるめ(40℃くらい)だったので、自然のマイナスイオンを浴びながら、じっくり湯浴みを楽しむことができます。
10:00~ ティータイム、チェックアウトの準備
チェックアウトまでの約1時間は心残りがないように過ごしつつ、テラスや露天風呂でまったり過ごします。
せっかくなので、部屋にセッティングされていた「欧風田舎せんべい 一日物語」とお茶・コーヒーを淹れて、テラスでひとときを過ごしました。
あと少しでこの絶景ともお別れかと思うと、本当に名残惜しい気持ちでいっぱいになります。
テラスで景色を眺めながらあらためて、山間の鮮やかな夏の碧の美しさを、全身で感じることができる宿だったなぁ、としみじみと浸っていました。春の柔らかい緑、秋の彩られた赤、冬の静かな白の景色を、またこのテラスから見てみたいところです。リピーターが多い宿なのも、納得がいきます。
夫のほうは、貸切野天風呂から戻ってきたばかりだというのに、チェックアウト前に最後の湯浴みを楽しみたいと言い出して、またまた客室内風呂に入浴していました。
11:00 チェックアウト
11時になれば、フロントに部屋の鍵を返却してチェックアウトです。「山人-yamado-」では、朝食以降の時間帯であれば、フロントで事前精算も受け付けてくれるので、次の予定がある方はあらかじめ精算を済ませておきましょう。
チェックアウト後に、数枚外観写真を撮らせてもらっていると、スタッフさんがせっかくだからと、私たち夫婦の2ショットも撮ってくださいました。思いがけなかったのですが、記念日の宿泊だったので、旅のよい思い出の写真になりました。
西和賀町の立ち寄りスポット
仙台への帰路につく前に、ほっと湯田駅前にある「西和賀観光案内所」や、錦秋湖が一望できる「ネビラキカフェ」(岩手県和賀郡西和賀町川尻40地割57-8)にも立ち寄りました。
観光案内所では、西和賀のお土産物を買うこともできます。湯田ヨーグルトや、源助豆腐店の豆腐も売っていたのかな?買って来ればよかった~と少し心残りです。
「ネビラキカフェ」では、天気も良かったので、テラス席を選んで錦秋湖を一望しながらお茶をしました。絶景だし風が気持ちいいし、こちらも西和賀町を訪れた際には、おススメの立ち寄りスポットです。
今回は、岩手県和賀郡西和賀町の湯川温泉「山人-yamado-」の魅力を伝えるレポートでしたが、いかがでしたでしょうか?
なかなか気軽には宿泊することができないハイエンドな小宿ですが、西和賀の魅力が存分に伝わる、価格に見劣りしない良質な設備とサービス・おもてなしの数々でした。非日常だけれども、自然を感じられるからどこか懐かしい。心からの癒しを体感するには、おススメの宿だと思います。
今回は楽天トラベル経由の予約で、宿泊費は、5と0のつく日クーポンを使用して、2人で8万7780円(1名あたり4万3890円、税込)+現地決済で7,350円(アルコールドリンク類、入湯税)でした。
次回予告
次回は、9月の後半に「八甲田ホテル」(青森・酸ヶ湯温泉)に宿泊してくる予定です。シルバーウィークを利用して青森県まで遠征してきますので、青森県の宿の初レポートを楽しみにしててくださいね。
今回はしばらくぶりの更新でしたが、9月・10月と宿泊予定が決まっているものがあるので、しばらくは更新頻度があがると思います。気まぐれで申し訳ありませんが、これからも当ブログをよろしくお願いします。
【完】
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