当サイトではこれまで宮城県の宿泊施設を中心に紹介してきましたが、7月8日(土)から翌9日(日)にかけて、山形県西置賜郡白鷹町にある「NIPPONIA 白鷹 源内邸」に泊まってきたので、今回はこちらの宿にスポットをあてて山形県の宿泊施設の初ブログ記事としてアップします。
また、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」は、【旅のサブスクサービス】であるHafH(ハフ)とも提携しています。
HafH(ハフ)についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ご覧ください。
記事内のリンクには一部アフィリエイト広告を含みます
【「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の基本情報】
住所 | 〒992-0852 山形県西置賜郡白鷹町浅立183番地1 |
開業日 | 2021年4月29日 |
電話番号 | 0238-87-3150 |
アクセス | 【山形駅からバスの場合】 山形駅前バス停より山交バス「道の駅川のみなと長井行」に乗車 →浅立局前バス停下車(約60分・1,000円)→徒歩で約3分 【長井駅からバスの場合】 長井市役所・長井駅前バス停より山交バス「山形市役所前行」に乗車 →浅立局前バス停下車(約10分・390円)→徒歩で約3分 【車の場合】 ・仙台駅より約1時間45分(東北自動車道~山形自動車道~山形蔵王IC~国道348号・287号) |
総客室 | 8室(5棟) |
チェックイン | 15:00(最終チェックイン17:00) |
チェックアウト | 10:00 |
定休日 | 火曜日、水曜日 |
公式HP | https://nipponia-shirataka.com/ |
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の駐車場は、正門の横に4台分の正面駐車場があるほか、正門から徒歩で2分ほどのところに第二駐車場があります。
「白鷹 源内邸」について
「白鷹 源内邸」(「旧奥山源内邸」)は、初代・高橋源内から始まり、江戸時代から200年以上にわたって白鷹町浅立地区に居を構えていた豪農の奥山家一族によって、明治中期から大正初期に建てられた建物群です。
奥山家一族は、代々、地域の産業や文化の発展に多大な貢献があり、初代・高橋源内は功績碑が建立されるほどの人物だったようです。
「白鷹 源内邸」の敷地内には、離れ蔵、金庫蔵、味噌蔵など母屋を中心にさまざまな造りの蔵が点在しているほか、総面積約 3,000坪にも及ぶ広大な敷地内には希少な木々や花々も生育していて、季節感あふれる庭の景色や朝日連峰をのぞむ雄大な風景を堪能できます。
この「白鷹 源内邸」を、天正6年(1578年)創業の呉服店で現在も山形県を中心に仙台・東京・京都などで着物の製造販売等を営む株式会社とみひろが受け継いだうえで、宿泊施設の開発および運営会社として新たに株式会社ukitamを設立してリノベーションを施し、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」として2021年4月29日に開業しています。
「NIPPONIA」について
「NIPPONIA」は、日本の原風景を体感して欲しいという思いから、「なつかしくて、あたらしい、日本の暮らしをつくる」という理念を掲げて地方創生事業・古民家再生事業を行っている株式会社NOTEのコンセプトブランドです。
「NIPPONIA」ブランドの宿泊施設は、その活動理念から、歴史的建造物の保存を目的として当時の趣や風情を残してリノベーションを施し宿泊施設として活用している点に特徴があり、2023年7月時点で全国31ヶ所に「NIPPONIA」ブランドの宿泊施設があります。
「NIPPONIA」ブランドの宿泊施設の運営は、VMG HOTELS & UNIQUE VENUES(バリューマネジメント株式会社)が運営会社となり運営を行っているものと、その地域の会社に運営が任されているものとにわかれています。
- 「NIPPONIA HOTEL 函館 港町」(北海道函館市)
- 「NIPPONIA 白鷹 源内邸」(山形県西置賜郡白鷹町)
- 「NIPPONIA 楢山集落」(福島県耶麻郡西会津町)
- 「佐原商家町ホテル NIPPONIA」(千葉県香取市)
- 「NIPPONIA 秩父 門前町」(埼玉県秩父市)
- 「NIPPONIA 小菅 源流の村」(山梨県北都留郡小菅村)
- 「NIPPONIA 美濃 商家町」(岐阜県美濃市)
- 「NIPPONIA 五個荘 近江商人の町」(滋賀県東近江市)
- 「NIPPONIA HOTEL 伊賀上野 城下町」(三重県伊賀市)
- 「オーベルジュ豊岡1925」(兵庫県豊岡市)
- 「古民家の宿 集落丸山」(兵庫県丹波篠山市)
- 「篠山城下町ホテル NIPPONIA」(兵庫県丹波篠山市)
- 「福住宿場町ホテル NIPPONIA」(兵庫県丹波篠山市)
- 「NIPPONIA 後川 天空農園」(兵庫県丹波篠山市)
- 「NIPPONIA 大屋大杉 養蚕集落」(兵庫県養父市)
- 「竹田城 城下町 ホテル EN」(兵庫県朝来市)
- 「NIPPONIA 播磨福崎 蔵書の館」(兵庫県神崎郡福崎町)
- 「NIPPONIA 平福 宿場町」(兵庫県佐用郡佐用町)
- 「NIPPONIA HOTEL 奈良 ならまち」(奈良県奈良市)
- 「NIPPOINA 田原本 マルト醤油」(奈良県磯城郡田原本町)
- 「NIPPONIA HOTEL 高野山 参詣鉄道 Operated by KIRINJI」(和歌山県伊都郡九度山町)
- 「NIPPONIA HOTEL 串本 熊野海道」(和歌山県東牟婁郡串本町)
- 「NIPPONIA 出雲平田 木綿街道」(島根県出雲市)
- 「NIPPONIA 出雲鷺浦 漁師町」(島根県出雲市)
- 「NIPPONIA 出雲大社 門前町」(島根県出雲市)
- 「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」(広島県竹原市)
- 「NIPPONIA 鞆 港町」(広島県福山市)
- 「NIPPONIA HOTEL 大洲 城下町」(愛媛県大洲市)
- 「NIPPONIA HOTEL 八女福島 商家町」(福岡県八女市)
- 「NIPPONIA 甲佐 疏水の郷」( 熊本県上益城郡甲佐町)
- 「やんばるホテル南溟森室 with NIPPONIA」(沖縄県国頭郡国頭村)
株式会社NOTEが関わる山形県初のプロジェクトとしてスタートした「NIPPONIA 白鷹 源内邸」では、後者の方式が採用されていて、株式会社ukitamが運営を行っています。株式会社ukitanは、株式会社とみひろと株式会社NOTEのほかに、山形県で300年の歴史をもつ老舗旅館を経営する株式会社高見屋旅館とNECキャピタルソリューション株式会社をあわせた4社のジョイントベンチャーによって設立されています。
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」では、株式会社ukitamの出資元である株式会社とみひろが着物の製造販売等を営んでいることや旧奥山家が養蚕業を手掛けていたこともあって、着物の世界を起点に地域の魅力を伝える【きものリトリートホテル】を一つのテーマとしています。
仕事や生活から離れた非日常的な環境に身を置いて、自分自身に意識を向け、ゆったりとした時間を過ごすこと
私が前からいつか泊まりたい宿として「NIPPONIA 白鷹 源内邸」をチェックしていたところで、今回、楽天トラベルのセールでかなりのお手頃な価格で出されていました。
そこで、このタイミングを逃してなるものかということで、旅行の行程を決めるよりも先に「NIPPONIA 白鷹 源内邸」への宿泊を決めました。
今回の滞在では、天候にはあまり恵まれませんでしたが、それでも滞在中の時間は期待を裏切らない素晴らしいものでした。実際に泊まって感動した「NIPPONIA 白鷹 源内邸」のおススメポイントは、以下のとおりです。
- 総面積約3000坪の広大な庭園に囲まれた美しいロケーション
- 歴史的な建築物にリノベーションを施した圧倒的な非日常空間の演出
- アルコールドリンクとのぺアリングで楽しむ至高のローカルガストロノミー
今回の滞在では次のようなスケジュールで、チェックアウトまでの時間を過ごしました。
今回の宿泊中のスケジュール(モデルプラン)
1日目 |
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12:15 出発 |
13:30 道中で昼食 |
15:00 チェックイン |
15:30 ルームツアー |
16:00 敷地内を散策 |
18:00 ディナー |
20:00 入浴 |
21:15 夜の敷地内を散策 |
23:00 就寝 |
2日目 |
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7:00 起床 |
7:15 朝風呂 |
8:00 朝食 |
9:00 部屋でくつろぐ・身支度 |
10:00 チェックアウト |
1日目
12:15 出発
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」は山形県西置賜郡白鷹町にある宿で、私たちが住む仙台市からは自動車でも約1時間45分かかります。
そのため、今回は山形市内で遅めの昼食をとることにして、12時15分頃に仙台市を出発しました。
当日はあいにくの雨で、道路の状態もあまり良くありませんでしたが、仙台宮城ICから東北自動車道を走って、村田JCTを経て山形自動車道に入り、山形蔵王ICで降りて13時15分頃に山形市内に入りました。
13:30 昼食
このまま行けば昼食をとってもチェックインの15時前後には到着できそうということで、予定どおり山形市内で遅めの昼食をとりました。
今回の昼食で立ち寄ったのは、山形市平清水にあるラーメンの銘店「八幡屋 中華そば」(以下「八幡屋」と省略します。)です。
【「八幡屋 中華そば」の基本情報】
住所 | 〒990-2401 山形県山形市平清水64-6 |
開業日 | 1955年 |
電話番号 | 023-623-8363 |
営業時間 | 11:30~14:00 ※スープ品切れによる早い店仕舞いあり |
定休日 | 毎週火曜日 |
席数 | 全10席 (4人掛けテーブル2卓、2人掛けテーブル1卓) |
禁煙・喫煙 | 店内全面禁煙 |
八幡屋は、吉野屋食堂(山形市富の中)、大沼食堂(山形市西原)、いさご食堂(山形市泉町)と並んで、山形市内のラーメン四天王の1つに数えられるラーメンの銘店です。
こじんまりした店内は全10席しかないため、お昼どきにもなるお店の前には行列ができて、立ち寄ろうとしたものの行列を見て諦めて帰ったことも何度かあります。
そのため、今回も同じようなことにならなければいいなと思いつつ、13時30分前にお店に到着すると、営業終了まで30分になっていたこともあってか、ちょうど入れ替わりで並ばずに無事入店することができました。
八幡屋さんの店内は昭和の40年代~50年代にタイムスリップしたかのような空間で、レトロなおもちゃや懐かしのアイドルのポスターなどで埋め尽くされています。
八幡屋さんのラーメンは、牛骨スープの醤油ラーメンで、チャーシューもめずらしい牛肉(国産もも肉の希少部位であるシキンボ)を使っています。メニューもいたってシンプルで、「中華そば(550円)」、「ぬるめの中華そば(550円)」、「冷たい中華(600円」、「冷中華そば(700円)」のみとなっています(どれも大盛は+100円)。
私は定番1番人気の「中華そば」を、夫は「中華そば(大盛)」を注文しました。
八幡屋さんの中華そばの牛骨スープは透き通っていて油もかなり少なめです。とてもあっさりしていて優しい味なので、ギトギトしたラーメンが苦手な方でも美味しく食べられる、万人受けするタイプの中華そばです。
私が昔山形市内に住んでいた頃は、しばらく八幡屋さんの中華そばを食べていないと、その味が恋しくなってきて、1ヶ月に1回は八幡屋さんの中華そばを食べに行っていました(そういう意味では、私の山形市でのソウルフードと言ってもいいかもしれません)。今回も変わらず安定の美味しさの懐かしの中華そばの味をしっかり堪能しました。
15:00 チェックイン
遅めの昼食を取り終えたら、白鷹町に向けて国道348号→国道287号とひたすら南下していきます。白鷹町に入って、ガソリンスタンド(JA-SS)とコンビニエンスストア(ファミリーマート)がある信号のある交差点を超えたらもう間もなくです。
交差点から約2㎞ほど進んだところにある左の横道に入って、真っすぐ突き進んで行くと、右手に他の民家とは明らかに異なる造りの建物(「ダイニング 纏(まとい)」の建物)が見えてきます。
そこからさらに約50m進んだところに、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の正門があります。
私たちが「NIPPONIA 白鷹 源内邸」に到着した15時すぎの時点では、正面駐車場には他の車はなく、私たちがこの日の1番乗りの宿泊客でした。
私たちが正面駐車場に車を駐車し終えたタイミングで、スタッフさんが駐車場まで迎えに出てきて敷地内に招き入れてくれました。
スタッフさんの案内にしたがって、正門から「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の敷地内に足を踏み入れると、そこには敷地の外のノスタルジックな風景とはまた違った洗練された美しい景観が広がっています。
また、敷地内のいたるところで綺麗なアジサイの花が咲いていたり、小さなアマガエルが飛び跳ねていたりしていて、なんとなく日常生活を送っている中では忘れてしまいがちな季節の移ろいに気づかされます。
「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の敷地内の各建物の配置は、下の配置図のとおりです。
この日は雨が降っていたため、スタッフさんの案内に従って、今回私たちが宿泊する予定の「紅の八塩(くれないのやしお)」に直接向かって「紅の八塩」の建物内でチェックイン手続きを行いましたが、通常は母屋の1階にあるフロントでチェックイン手続きを行うことになっています。
そこで、今回のブログ記事でも、通常のチェックイン手続きの流れに沿って、母屋の1階にあるフロントと、母屋の2階にあるラウンジから紹介していきます。
フロント
通常のチェックインの手続きでは、玄関から母屋の建物内に入って、1階にあるフロントでチェックインの手続きをとります。
この母屋は大正10 年・同13 年に造られた建物で、同じ母屋の中には、宿泊部屋の「真紅(しんく)」と「艶紅(ひかりべに)」が入っていて、また母屋の2階にはラウンジスペースが設けられています。
母屋の玄関から入って一番手前にある部屋がフロントスペースになっています。リノベーションが施されているとはいえ、玄関まわりを見ただけでも、大正時代にできた建物の内部が綺麗なまま当時の形を残していることに驚かれされます。
1階玄関すぐ横の6畳間2間続きの和室がフロントスペースとして使用されていて、室内には、当時の調度品が飾られていたり、土壁・障子戸・床の間・透かし彫りの欄間があったりと、日本の伝統的な建築様式や伝統工芸品に触れることができます(母屋の1階のフロントスペースと2階のラウンジスペースは当時の客間であるため、造りが凝っています)。
通常は、この部屋で椅子に座りながらチェックインの手続きを行うことになります。
チェックイン手続きでは、客室の水回り設備の使用方法や、フロントへの連絡方法などの説明を受けたうえで、夕食の時間の18時にあわせてディナー会場となるダイニング「纏(まとい)」の建物を訪れるようにアナウンスがあります。
【チェックインの際の受取物リスト】
- 客室の鍵
- 敷地内の建物の配置図
- フロント直通のスマートフォン
- アンケート用紙
ラウンジ
フロントスペースのちょうど真上にあたる2階にはラウンジスペースが設けられていて、ラウンジスペースにはフロント横の階段を上っていきます。
2階のラウンジスペースも1階のフロントスペースと同じく6畳間2間続きの伝統的な和室で、全体的な雰囲気は和カフェのような落ち着いた空間になっています。
このラウンジスペースは宿泊客に24時間開放されていて、備え付けの雑誌を読んだり、ミネラルウォーターを飲んで休憩したりして、滞在中はラウンジを思い思いに使うことができます。
ちなみに、スタッフさんに案内していただいた、2階のラウンジスペース横に設置されているトイレは、聚楽壁(豊臣秀吉の城があったとされる京都西陣にある聚楽第跡地付近で産出された「聚楽土」を使った土壁の中でもグレードの高いもの)や漆塗りの木材が使用されているので、こんな煌びやかなトイレを使っていいものかと戸惑うくらいの非日常感を体験できます。
15:30~ ルームツアー
チェックインの手続きを終えてラウンジでひと休みしたところで、本日の宿泊部屋に向かいます。
私たちが今回宿泊したのは、一棟貸切りメゾネットタイプの「紅の八塩(くれないのやしお)」です。
「紅の八塩」の建物は大正10年に建てられた離れ蔵をリノベーションしたものとのことですが、私たちは一棟貸切の建物に宿泊するのは今回が初めてのことだったので、どのような環境で一晩を過ごすことになるのか興味津々な気持ちで建物に向かいます。
建物前に到着したら、玄関の鍵を開錠して、いざ入室です。
「紅の八塩」の建物の中は、想像以上に情報もりだくさんだったので、ここからは建物内のスペースごとにわけて紹介します。
玄関
玄関の引き戸を開けると、すぐに目の前に式台があり、玄関はそんなに広くないのかなと思いきや、、
予想を裏切る土間の広さ!
玄関を入って左側には、大きなストーブが設置されていたり、玄関ベンチが設けられていたりと、広い土間のスペースが贅沢に使われています。
では、玄関の右側がどうなっているかというと、、
とんでもない重厚感と風格のある蔵戸が!
この蔵戸を通って室内に入っていきます。
畳敷きの小上がりスペース
蔵戸をくぐって室内に入ると、琉球畳敷きの小上がりスペースが目に飛び込んできます。
このスペースはリノベーションによって作られたものですが、もともとある大正時代からの歴史を刻んだ建材の風情に和モダンな空間がしっかりなじんでいます。
しかも、天井の梁がむき出しになっているので、一般的な宿泊施設では体験できないレベルの開放感が広がっています。
もちろん、天井を抜いて開放的な空間を得たのと引き換えに、部屋全体の断熱効果が落ちたり、冷暖房が効きづらくなったりなどのデメリットはあると思いますが、私たちが宿泊した7月8日は猛暑までではなかったので、空調もしっかり効いていて滞在中に暑さが気になったりということは全くありませんでした。
リビングスペース
右奥には20畳ほどはあろうかというフローリング敷きのリビングスペースがあります。ここでもむき出しの梁の重厚感がいいアクセントになっています。
リビングに置かれているフロアランプは、白鷹町の伝統工芸品・山形県指定文化財、深山和紙を使用して岐阜県美濃市の工房により制作されたもので、インテリアを含めて日本の原風景をベースにした世界観がしっかりと造られています。
そして、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」での非日常感の極めつけがこの眺め!!
「ここは京都ですか?」
部屋の電気を消すと、明暗のコントラストで外の竹林の景色が額縁におさめられた風景画のようにくっきりと浮かび上がります。
私も自分が宿泊する部屋で、こんなにオシャレな写真がとれるなんて思ってないものだから、自分でもビックリ!
ちなみに、リビングに設置されているイージーチェア は1976年にスウェーデンのデザイナー、ブルーノ・マットソンと天童木工が共同で製作し、それから40年以上も作られ続けているロングセラー商品で、お値段はなんと1脚11万6600円也!
リビングスペースの右奥にある趣のある米沢箪笥の1段目の引き出しには、館内着の作務衣 ・足袋靴下・バスタオル・フェイスタオルが入っています(2段目の引き出しには懐中電灯が入っていて、そのほかの引き出しは空でした)。
1階のスペース全体を写真におさめると、こんな感じです。
部屋全体のちょうど真ん中あたりには小型の冷蔵庫が設置されていて、その上にはお茶セット(耐熱グラス・ケトル・コーヒーバッグ・ティーバッグ)と500mlペットボトルの水(「月山自然水」)×2が置かれていました。
さらに、冷蔵庫を開けてみると、中にはビール(「キリン 一番搾り」)の250ml缶×2、ストレート果汁100%の洋ナシジュース(「山形代表」)の160ml缶×2、500mlペットボトルの水×2が入っていました(うれしいことにドリンクはすべて無料サービス!)。
浴室・トイレ
リビングスペースのちょうど反対側には浴室とトイレがあり、浴室・トイレには、畳敷きの小上がりスペース横の引き戸からも、玄関の左側からも行けます。
「紅の八塩」はもともと離れ蔵だった物件ですが、水回りもリノベーションで整備されています。
洗面台の横には、ドライヤー、マグカップ、アメニティ類が置かれていました。
ドライヤーはテスコム製、マグカップはKINTO製と、ここでもこだわりが見られます。アメニティ類は一般的なもの(ボディタオル、ヘアブラシ、カミソリ、ハブラシ)でした。
ここでアナウンスしておかなければいけないのが、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の唯一の弱点とも言える、「お風呂が温泉ではないこと」です。
私たちは宿泊先を決める際に、温泉があるかどうかをそこまで重要視はしていないので、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」のお風呂が沸かし湯であることもそれほど気にはなりませんが、もしかすると温泉がないことを理由に「NIPPONIA 白鷹 源内邸」を宿泊先の候補からはずしてしまう方もいるかもしれません。
ただ、内風呂の高級感や外の景色を含めた風情をもってすれば、温泉でないことを差し引いても余りある体験を得られるはずというのが私たちの感想です。伝統的な日本建築や自然の景観、美味しい食事とお酒に関心がある方は、一度宿泊してみても損はしないと思います。
内風呂の浴槽は総ヒノキ造りで、浴室に入った瞬間に全体にヒノキの心地よい香りが広がっているのがわかります。
しかも、浴槽は足を思いっきり伸ばしても余裕でスペースが残るほどで、海外の方など体格の大きな人でも問題なく浴槽にゆったりつかることができるレベルの大きさです(というか、大浴場に抵抗を感じやすい海外の方ほど、「NIPPONIA 白鷹 源内邸」はめちゃくちゃ刺さるんじゃないかな)。
シャワーヘッドは他の宿泊施設ではあまり見かけないCERA TRADING(セラ トレーディング)のava(アヴァ)シリーズのもの(「KW0192440R」)でした。
浴室に備え付けのシャンプーとトリートメントは、サロン専売品(「オボコノ ライトシャンプー」、「オボコノ ライトトリートメント」で、ボディソープはメーカー不詳でした。
湯水混合栓とセットになっているシャワーヘッドは、あまり使いなれていないタイプのもので、案内パンフレットでもわざわざ使用方法が説明されているくらいなので、入浴前にはシャワーヘッドの使用方法をきちんと確認してから入浴したほうがいいでしょう。
浴室の隣に設置されているトイレは、最新式の自動洗浄タイプのものなので、古民家宿にありがちなストレスを感じることは全くありません。
ベッドルーム
「紅の八塩」はメゾネットタイプの宿泊棟で、2階のベッドルームには内階段をあがって行きます。
階段を上がっていくと、広いロフトがベッドルームとして活用されています。ベッドが4台設置されているので、最大で大人4人グループで一緒に宿泊できます。また、壁際には長いカウンターデスクが設置されているので、就寝前にパソコンで仕事をしたり本を読むこともできます(電源はコンセント電源のみで、USB充電ポートはありません)。
これだけ開放的な空間だと、どうしても真夏の熱気や真冬の寒さが気になるところですが、1階とは別に2階にも床置きエアコンが設置されています。気温しだいなので何とも言えませんが、よほどの猛暑日や真冬日でなければ、暑さ寒さには十分対応できるんじゃないでしょうか。
以上、「紅の八塩」の建物内の紹介でした。
「紅の八塩」の建物内でWiFiを繋いで通信速度を測ってみましたが、240Mbsと十分な通信スピードで、動画視聴もストレスゼロ◎です。
チェックインの手続きと「紅の八塩」の説明だけでそこそこの分量のブログ記事になったので、他の宿泊棟の紹介とディナーの体験レポートは次回にまわします。
【続く】
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