今年の夏は残暑が厳しく、まだまだ暑い日が続いていますね。このタイミングで涼を求めて、予告どおり、9月2日(土)から9月3日(日)にかけて、岩手県和賀郡西和賀町にある「山人-yamado-」(岩手・湯川温泉)に宿泊してきましたので、こちらのブログ記事をアップします(前回から1ヶ月以上ぶりの更新です笑)。
岩手県の宿泊施設は5月の「世界遺産の隠れ宿 果実の森」(岩手・一関温泉)以来のレポートです。
まさに「山」への滞在を感じながら、豊かな自然に囲まれたスローで贅沢な時間を過ごした2日間でした。滞在中の穏やかな時の流れなど言葉では言い表せない魅力も多いのですが、今回もお宿の魅力をたっぷりレポートしちゃいます!
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【「山人-yamado-」の基本情報】
住所 | 〒029-5514 岩手県和賀郡西和賀町湯川52地割71-10 |
開業日 | 2009年5月18日 |
電話番号 | 0197-82-2222 |
アクセス | 【飛行機→レンタカーの場合】 ・秋田空港IC→河辺JCT→湯田ICより約15分 ・花巻空港IC→北上JCT→湯田ICより約15分 【電車・新幹線→タクシーの場合】 ・JR北上駅→JRほっとゆだ駅(電車)→タクシーで約6分 ・JR横手駅→JRほっとゆだ駅(電車)→タクシーで約6分 【車の場合】 東北自動車道北上JCT→秋田自動車道→湯田ICより約15分 |
総客室 | 1階建(一部2階建)(全12室) 全室天然温泉かけ流し半露天風呂付 麓樹坊 椈/桂(52.01㎡)水木 / 黒文字(48.37㎡) 麓花坊 雪椿(47.13㎡) 蕗の薹 / 堅香子 / 羊草(40.82㎡) 靖山樓 萌木 / 深緑 / 錦 / 雪華(46.21㎡) |
駐車場 | 20台(無料、予約不要) |
チェックイン | 15:00(最終チェックイン 18:00) |
チェックアウト | 11:00 |
公式サイト | https://yamado.co.jp/ |
電車で「山人-yamado-」に向かう場合は、最寄り駅のJR北上線ほっとゆだ駅から町営の湯川温泉行きの乗り合いタクシー(湯けむりタクシー)が出ています(片道運賃200円。ただし、午前便は前日の20時まで、午後便は当日の午前中までの事前予約が必要です)。
【 湯けむりタクシー窓口(ゆだ交通)】: 0120-393-517(または0197-82-3045)
「山人-yamado-」は2009年5月にオープンした、岩手県和賀郡西和賀町の湯川温泉にある全12室の源泉かけ流しリゾート温泉旅館です。この地方では、山仕事の達人を山人(やまど)と呼ぶそうで、北東北の山の恵み・美しさ・温かさを訪れた人に伝えることをコンセプトにしています。その名のとおり、山の豊かな自然に囲まれながら過ごす時間の素晴らしさを体感できる宿で、部屋からは間近で川や木々を見ることができ、食事では東北の山の恵みを中心とした絶品料理の数々をいただくことができます。
「山人-yamado-」は、世界最大の宿泊予約サイト「Booking.com」の「Traveller Review Awards 2020」では、10点満点中9.5点という驚愕の高評価をたたき出しているほか、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」にて、2017年に選考審査特別賞「日本の小宿」入賞を果たしていることから、施設・温泉・サービス・食事面等様々な面からみても最高ランクのサービスを受けることができる宿だと思います。
他にも、私たち夫婦もよく拝見しているyoutube「ミノチャンネル」の「ミノログ宿評価シリーズ」でも紹介されていたり、青汁王子(三崎優太さん)もYouTubeの中で「山人-yamado-」に宿泊していて、どちらもかなりの高評価でした(私たちもyoutube経由で「山人-yamado-」を知って行きたくなりました…)。
日本の宿泊予約サイトの口コミを見ても、どれも星が4点台後半~5点と高評価な口コミばかりです。
(2023年9月6日時点のもの)
- Google :★4.6(総口コミ数189件)
- 楽天トラベル:★4.83(総口コミ数180件)
- じゃらん :★5.0(総口コミ数12件)
- Yahoo!トラベル:★4.66(総口コミ数64件)
仙台から「山人-yamado-」のある西和賀町までは高速道路で約2時間と小旅行並みの移動距離と時間がかかり、ロケーションはまさに人里から遠く離れた山間の集落といった感じです。秋田県と岩手県の県境の近くにあることから、周りは山だらけ。日頃パソコン・スマートフォンでデジタルに囲まれた私にとって、山の中でデジタルデトックスもできたため、日常の喧騒を忘れて普段とは違うゆるやかな時の流れを感じるにはぴったりのお宿でした。
西和賀の地における<極上のヒーリングリゾート>を謳う「山人-yamado-」の主な高評価ポイントはこちらです。
- 大自然の絶景を独占できるプライベートテラスと源泉掛け流し半露天風呂付客室
- 厳選した北東北の地産の旬の食材や自社農園の食材を用いた創作料理
- 山の中に流れる小鬼ヶ瀬川の渓流沿いに設置された源泉かけ流しの貸切野天風呂
客室は渓流沿いの「麓樹坊」・「麓花坊」のエリア、庭に面した「靖山樓」のエリアにそれぞれ4室ずつ分かれていますが、今回は一度は行ってみたかった憧れのお宿でしたので夫婦の記念日のお祝いも兼ねて、「麓樹坊」エリアのアッパークラスのお部屋にあたる「 黒文字」にスタンダードプランで宿泊しました。
宿泊前にリサーチしたところでは、「山人-yamado-」では、オプションでアクティビティなども提供しているようでしたが、事前予約が必要でかつ別料金・移動も伴うため、今回はあくまで「山人-yamado-」の施設内での「温泉」「食事」を中心にベストな紹介ができるようにスケジュールを組みました。
「山人-yamado」にチェックインしてからチェックアウトするまでの流れ(モデルプラン)は、次のとおりです。
今回の宿泊中のスケジュール(モデルプラン)
1日目 |
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15:00 チェックイン |
15:15 ルームツアー |
15:45 ウェルカムドリンク・スイーツ |
16:15 館内を散策 |
16:45 客室内風呂に入浴 |
18:00 ディナー |
20:30 テラスで夕涼み |
21:30 貸切野天風呂で湯浴み(1回目) |
22:00 夜食 |
23:00 就寝 |
2日目 |
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7:00 起床 |
7:30 朝食 |
8:45 お土産物をチェック |
9:30 貸切野天風呂で湯浴み(2回目) |
10:15 ティータイム・チェックアウトの準備 |
11:00 チェックアウト |
1日目
15:00 チェックイン
「山人-yamado」は、東北新幹線で行く場合は、JR北上駅で乗り換え後にJR北上線で45分、JRほっとゆだ駅で降りてからタクシーで約6分のロケーションにあります。今回は帰りに寄りたい場所もあったので、高速道路を使って車で宿に向かうことにしました。
車の場合は、仙台から2時間ちょっとかかります。東北自動車道を北上JCTで秋田自動車道に乗り、湯田ICで降りてから山道を進み15分ほどで到着します。この日の天気は小雨が降ったりやんだりと不安定だったので、何とか天気が持ちこたえてくれないかなぁと祈るような気持ちで道中を進んでいました。
北上JCTで乗り換えてから、夫と車内で「コンビニ寄ろうか」といつもの会話になり、道中グーグルマップで検索してみたものの、湯田ICで降りるとコンビニがないことに気づきました。
どこか近くにスーパーはないかと探していると、湯田ICで降りてから「山人-yamado-」と反対方面に進むこと5分のところに、地元湯本のスーパー「SUPERオセン湯本本店」(〒029-5505 岩手県和賀郡西和賀町湯本30地割78番1)を発見しました。幸いにも、チェックインの受付開始時刻まで時間もあったので、少しだけ遠回りをしてここに立ち寄ることにしました。
こちらのスーパーはレジも混雑するほどの賑わいで、西和賀町の地ビール(「夕やけ小やけの赤びぃる」)も揃えてあったので、地元の名物を買っておきたい!という方には、コンビニに寄るよりも、むしろ「SUPERオセン」をおススメします。
さて、無事に買い物を済ませたら、小雨の降る中、山道を車で約15分。憧れの宿「山人-yamado」に到着です。「山人-yamado-」の入口看板は道路からはわからないくらい控えめなので、一瞬私たちは通り過ぎてバックで戻りました。民家も立ち並ぶ中、道路沿いにある宿は閑静な街並みに溶け込んでしまっているので、通り過ぎ注意です。
車で敷地内に入ると、すぐに駐車場がひらけています。到着時には小雨が降っていましたが、スタッフさんが、傘を持って車まで迎えに来てくださいました。素晴らしいお心遣いに、「山人-yamado-」の滞在中の接客サービスにも最初から安心感が持てました。
「山人-yamado-」は全12室のこじんまりしたプライベート感のある小宿なので、建物自体はそれほど大きくありませんが、山の麓の大自然の中に佇むシックで和モダンな建物が落ち着いた雰囲気を醸し出していて、大きな宿にはないセンスたっぷりの空間に期待値が爆上がりです。
車を降りたら、チェックインの手続きのために、建物に向かいます。正面入口までの通路も、屋根続きで、また建物の周りを囲むように水盤が設置されていて、エントランスからすでに風情たっぷりです。ロビーの入口ドアは「靖山樓」の各客室の入口ドアと横並びに配置されています。
これから始まる1泊2日の特別なプライベートタイムに胸を躍らせながら、入口をくぐっていざ入場です!
建物の中は、天井が高く開放感のあるロビーの空間が広がっていて、フロントデスク後ろの壁一面に美しい調度品が並んでいます。木のぬくもりを感じる造りや、落ち着きもありつつ上品なインテリアの数々に、内装だけでも私のテンションは上がりまくりです。
また、ロビーラウンジの窓からは、手入れが行き届いた美しい庭の景色を眺めることができて、「山人-yamado-」が上質な空間を提供するために、隅々までこだわっていることがうかがえます。
ロビーのスペース自体はこじんまりとしてますが、このコンパクトさも、プライベート感のある小宿にきたぞ、という高揚感を膨らませます。また、大きな窓と天井の高さとが相まって明るくて開放的な空間を作り上げているので、実際のスペース以上の空間の奥行きが感じられました。
フロントデスクの両サイドのスペースには、おみやげ売店コーナーが設けられています。向かってフロント正面左が南部鉄器の販売棚、正面右が他のおみやげ物の棚です。時間があるときに館内散策がてらに、センスが光るおみやげ物を選ぶのもありですね。
日常の喧騒から離れた静かなプライベート空間に足を踏み入れたところで、ソファとテーブルに案内していただき、説明を受けチェックインを済ませます。
チェックインの際には、スタッフさんから、夕食の時間帯・朝食の時間帯、貸切露天風呂の時間帯(30分毎交代)を確認されます。
- 夕食 【 18:00、19:00 】
- 朝食 【 7:30、8:00、8:30、9:00 】
- 1日目 【 15:00~22:30(30分交代制)】
- 2日目 【 5:00~10:30(30分交代制)】
※冬季期間は6:30~10:30
ここで大切なのは、まず貸切露天風呂(野天風呂「湯場一寸」)の利用時間から決めることです。
渓流沿いに設置されている「湯場一寸」は、「山人-yamado-」の代名詞ともいえる設備の一つですが、貸切露天風呂の利用は30分交代の事前予約制で、宿泊客は滞在中の1日目(15:00~22:30)と2日目(5:00~10:30)のそれぞれに1回ずつ予約できることになっています。
このように宿泊滞在中は貸切露天風呂を2回利用できるのですから、1日目と2日目とで違った風情を味わいながら湯浴みを楽しみたいところではないでしょうか。
そこで、1日目は夜の風情を感じられる日没後の時間帯を、逆に2日目は渓流沿いの眺めを堪能できる明るい時間帯を、それぞれ選んで貸切露天風呂を予約するのがおススメです。
私たちはチェックインした頃は、外では小雨が降ったりやんだりの天気でしたが、天気予報では翌日は快晴だったので、1日目の貸切露天風呂の利用はなるべく遅い時間帯を予約するつもりでいました。
ただ、貸切露天風呂の予約は、先着順で埋まっていく点には注意が必要です。
私たちのこの日のチェックインの時間は15時を少し過ぎた頃だったのですが、他のゲストの方も考えることは同じなのか、1日目の最終の22:00~22:30の時間枠と21:00~21:30の時間枠は既に埋まっていました。そこで、私たちは、その間の21:30~22:00の時間枠にどうにかすべり込み予約しました。
1日目の貸切露天風呂の利用を日没後の時間帯にするのなら、夕食の時間との間隔も考えると、20:30以降の時間を確保するのがベターだと思います。
また、私たちは2日目はチェックアウト時刻の11時まで滞在することを予定していたので、2日目の利用は、朝食を食べて一服した頃の9:30~10:00の時間帯で貸切露天風呂を予約しました。
そして、食事の時間は、1日目と2日目の貸切露天風呂の予約時間にあわせる形で、どちらも早めの18:00~(夕食)と7:30~(朝食)の時間を指定しました。
一通りの説明を受けてチェックインを完了すると、以下のものを渡されます。鍵に貸切露天風呂の予約時間がわかるプレートが付いているのはありがたいですね。プライベートな宿なので、夕食券や朝食券はありません。
【チェックインの際の受取物リスト】
- 客室の鍵
- 貸切露天風呂の利用時間が書かれたプレート×2
- 館内の案内図
雑誌・CDの無料貸出サービス
「山人-yamado-」では、部屋にはBOSE社のオーディオシステムがあります。客室に備え付けのCDもありますが、フロントでは厳選したスウェーデンジャズのCDを貸し出してくれます。渓流沿いの絶景と川のせせらぎや木々のざわめきだけでも十分リラックスできますが、美しいスウェーデンジャズの音色も加わると、さらに心身ともにリラックスできそうですね。
また、雑誌の貸出も受け付けています。
- Stamning(The Real Group & Eric Ericson)
- The Real Album(The Real Group)
- Real Christmas(The Real Group)
- Swedish Beauties Vol.1(Various Artists)
- Myrra Bossa(Myrra )
- That Girl from Ipanema(LOVISA)
- I’m Old Fashioned(Margareta Bengtson)
- Bossa & Ballads(Sliding Hammers)
- Standard Collection Vol.3 “Little Girl Blue” (Sweet Jazz Trio Wise Strings)
- Very Swedish(Sweet Jazz Trio)
- My Romance(Sweet Jazz Trio)
- I Left My Heart in San Francisco (Sweet Jazz Trio)
- Feel Sweden -Bossa Nova Compilation-(Various Artists)
- New Traditions(Mathias Algotsson Trio)
- Apres-midi Pianos ~Swedish Elegance for Spice of Life~(Various Artists)
- Apres-midi Voices ~Swedish Beauty for Spice of Life~(Various Artists)
- My Beloved Swedish Jazz ~In Memory of Kyoichi Kuroda~(Various Artists)
- Landscapes(Jan Lundgren Trio)
- Jazz: Live(The Real Group)
- “Eternity” Solo Acoustic Guitar(Ulf Wkenius)
- Standard Collection Vol.4 “Sweet Ballads”(Sweet Jazz Trio)
- FIKA?(Various Artists)
- In Copenhagen(Mathias Algotsson with Jesper Bodilsen and Special Guest Ed Thigpen)
- In Search Of Lost Time(Lars Jansson Trio)
- Easy Does It(In The Spirit of Oscar)
- Where The Midnight Sun Never Sets(Margareta Bengtson)
15:15~ ルームツアー
チェックインの手続きを終えて案内図と部屋の鍵を受け取ったところで、スタッフさんにアテンドしてもらいながら今回宿泊する予定の客室にむかいます。今回私たちが宿泊するのは、渓流沿いの「麓樹坊」エリアの「黒文字」です。
「麓樹坊」エリアまでは、ロビーから奥に進み渡り廊下を歩いて行きます。廊下の至る所に絵画やオブジェ、小瓶に生けられた草木などが飾られていて、ここでも建物の造りとあわせて宿のインテリアのセンスを感じます。
部屋までの通路沿いにはお食事処「福膳坊」もあり、「福膳坊」を過ぎるといったん外に出て階段を下ります。下った先には分岐があり、そこを真っすぐ進むと「麓樹坊」へ、左に進むと「麓花坊」へと、それぞれの宿泊棟エリアに出ます。
移動の際は外廊下も歩くため(屋根とすだれはついています)、山の季節の移り変わりを肌で感じることができて、暖かい季節は虫の声も間近で聴こえてきます。
フロントから2分ほど歩いたところで、今回宿泊する「黒文字」に到着です。「麓樹坊」エリアの先に、貸切露天風呂「湯場一寸」があるため、奥には湯処ののれんも見えます。
夫婦の記念日ということもあり、少し背伸びしていつもよりお高めのお宿なので、高級温泉宿のアッパークラスの客室がどんなものなのか、少しドキドキしながら、いざ入室です!
中に入ると、モダンな黒の壁にほんのり暗めの廊下。そして奥には、格子の戸と木々の緑が重なり合った景色が見えます。
廊下の奥には客室内風呂・脱衣室が見えますが、こちらは後で客室内風呂をレポートするときに紹介したいので、まずはリビングにつながる引き戸を開けてリビングルームの様子を確認します。
リビングはかなり高い天井のお部屋でした。そして真っ先に目に飛び込んでくる大きな障子戸。
この障子戸の向こうにはどんな景色が広がっているのだろうと、私たちが期待に胸を膨らませていると、私たちをアテンドして一緒に入室していたスタッフさんが障子戸を開けてくれました。
信じられます!?これ、客室のテラスからの眺めですよ!
いや本当にすごすぎでしょ!
youtubeなどで客室からの眺めをあらかじめて確認していましたが、実際に自分たちの目で見てみると、あまりの景観美に圧倒されてしまいました(ぜひ一度は宿泊して、ご自身の目で体験されることをおススメします)。
7月に宿泊した「NIPPONIA 白鷹 源内邸」の客室「紅の八塩」の窓からの眺めも感動しましたが、客室からの景観で言えば「山人-yamado-」が過去1番かもしれません。
また、大きな窓の効果なのか、部屋のどこにいても開けた空間を感じることができるので、ゆったりとくつろぐことができます。ツインタイプのベッドはシモンズ社製で寝心地がいいことはもちろん、ベッドルームから外の景色を見ることもでき、開放的なリゾート気分に浸ることができます。
ベッドサイドにはコンセント電源や懐中電灯がありますし、携帯電話の充電ケーブルも部屋に常備されているので、途中でバッテリーを切らしても安心です。
天井が高いため、冷暖房効率が気になるところですが、「黒文字」の客室の中央付近に設置されている天井埋込形のエアコンはパワフルで冷房の効きが良かったので、サーキュレーターもありましたが、これを使わなくても快適に過ごせました。
部屋の造りや窓からの景観を大まかに確認したところで、次はクローゼットや引き出しの中を開けてみて細かいところも確認していきます。
まずは、廊下の横に設置されている全面鏡張りのゴージャスなクローゼットの中を確認してみます。
廊下のクローゼットには館内着・たび靴下・湯かごがセットされていました。館内着の作務衣のほか、バスローブもあります。湯かごは竹製で、手作り感があり好みのデザインでした。湯かごは売店でも販売されていましたよ。
リビングルームのテレビ横にはBOSE社のオーディオシステムがあるので、音楽をかけることで、より一層ゆるやかで贅沢な時間を過ごすことができます。また、山の中の宿らしく、テレビ台の引き出しの中には、蚊取り線香・チャッカマン、殺虫剤も揃えてあるので、虫が部屋の中に入ってこないように、対策もばっちりです。昔懐かしのおもちゃ、けん玉なんかも入っていました。
ベッドルームに設置されている大きなデスク(化粧デスク)の上には、アクセサリートレイや女優ミラー、デスク下には、冷蔵庫、ティーセットの棚が設置されていました。
冷蔵庫の中には、ミネラルウォーターやお茶以外に、ビール・レモンサワーも!こちらも無料とのことで、2時間ほどの移動を終えたばかりだったので、さっそく手をつけたくなっちゃいます。
- ミネラルウオーター(500mlペットボトル)
- 麦茶(500mlペットボトル)
- 氷結缶チューハイ(レモン味)
- キリン一番搾りビール
- ドリップコーヒー
- 緑茶
- 紅茶(TWININGS ダージリン)
ティーセット棚には、グラスが3種類もあり、その日の気分にあわせることができます。アイスペールもあり、氷はお食事処「福膳坊」前に設置されている製氷機から自由にもらえます。
部屋の中央のローテーブルにはお茶請け菓子(「欧風田舎せんべい 一日物語」)が置かれていましたが、「山人-yamado-」では希望すれば、ウェルカムサービス(無料)として「わらび餅」と「黒文字茶」(温・冷選択可能)を持ってきてくださるとのことなので、もちろんこちらをオーダーします。
さて、忘れちゃいけないのがWiFi通信速度の計測。40Mbpsで快適に通信できる環境のため、動画の閲覧も問題ありません。
15:45~ ウェルカムドリンク・スイーツ
ルームツアーをひと通り終えたところで、スタッフさんがウェルカムドリンクとスイーツを持ってきてくださいました。
これは、小雨もやんだことだし、最高の環境でいただくしかない!との思いで、テラスの椅子に腰掛けながら絶景を目の前にティータイムにします。
……と、ここで忘れてはいけないのが、山のお友達「虫」対策。私は蚊に刺されやすい体質のため(実際この夏、5ヶ所以上虫刺されの跡が)、テレビ台の引き出しの中にあった蚊取り線香を持ち出して、テラスで焚きます。
蚊取り線香を焚くのは、久しぶりです。なんだか実家に帰った気分になりました。蚊取り線香の香りって妙に落ち着きますよね。
蚊取り線香のトレーも、岩手の工芸品南部鉄器「手まり蚊やり」なので雰囲気になじんでいます。私も南部鉄器の鉄瓶はほぼ毎日湯沸かしに使うくらい愛用しているのですが、このように蚊取り線香の容れ物もあるなんて素敵ですね。
売店でも同じものを販売していたので、ちらっと値段を確認してみると、7,150円也!南部鉄器なんで当たり前といえば当たり前ですが、私にはとても手が出ませんでした汗。
「わらび餅」と「黒文字茶」をテラスのテーブルにセットして、待ちに待ったリラックスタイムのスタートです。
私たちが宿泊したのは、季節的にもテラスに出て涼むのにちょうどいい時期で、滞在中はテラスをメインにして過ごしていました。
「黒文字茶」はアロマオイルでも有名な黒文字の木を使ったお茶で、香りも味もすっきりとしていて、蒸し暑い夏には美味しく飲めます。わらび餅の甘さと交互に味わい、、あぁ至福の時ですね。
よく見たら爪楊枝には「黒文樹」との記載があり、クロモジでしょうか(後から調べたらクロモジの枝を使用した爪楊枝は、70本で1000円超の高級品とのこと)。泊まったお部屋も「黒文字」だし、まさにクロモジ尽くしだなぁ、としばしテラスで山と渓流を眺めながら、のんびりとしていました。
テラスの目の前には水盤、その奥には山の麓の渓流「小鬼ヶ瀬川」が流れ、この日はちょうど雨も上がり川のせせらぎを聞くことができました。「山人-yamado-」に宿泊する際には、テラスで読書等をして、デジタルデトックスをするのもおすすめの過ごし方です。
【続く】
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