秘湯宿で出逢った割烹料亭仕込みの郷土料理!「白神矢立 湯源郷の宿 日景温泉」の完全攻略ブログ[3/5]

まだまだ続く「日景温泉」のブログ記事のその3です。今回は、5つある貸切風呂の中で1番人気と言われる「滝見の湯っこ」のレポートから、リニューアルオープンでおもいっきり進化した夕食の料理についてレポートしていきます。

貸切風呂についても浴場の撮影とブログへの掲載を特別に許可していただいているので、気合いを入れてレポートします!

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今回の宿泊中のスケジュール(モデルプラン)

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1日目
11:00  移動・観光
15:00  チェックイン
15:30  ルームツアー  
16:00  入浴(大浴場「ぬぐだまる湯っこ」)
17:00  入浴(貸切風呂「滝見の湯っこ」) ⇐いまココ!
18:00  夕食
19:30  館内の歴史資料館を見学、卓球
20:30   ラドン岩盤浴(有料) 
22:00  湯上がり処で一休み、図書室で読書
23:00  入浴(貸切風呂(「めんけ湯っこ」「あんべいい湯っこ」)
24:30  就寝
2日目
6:45   起床  
7:00   朝食
8:00   リラクゼーションルーム  
9:00   入浴(貸切風呂「うるげる湯っこ」)
10:00  館内散策
10:30  チェックアウトの準備
11:00  チェックアウト
目次

1日目(続き)

17:00~ 入浴(貸切風呂「滝見の湯っこ」)

大浴場「ぬぐだまる湯っこ」での入浴で体も洗ってスッキリしたら、続いては17時に予約している貸切露天風呂「滝見の湯っこ」での入浴タイムです。貸切風呂はどれも内鍵をかけて施錠するパターンなので、フロントにも立ち寄る必要はなく、予約時間になったら直接貸切風呂の浴場に向かいます。

ということで、館内案内図で「滝見の湯っこ」の場所を確認してみます。

館内案内図を見ればわかるとおり、「滝見の湯っこ」は、私たちが宿泊する230号室「鳥のさえずり」までの経路の最後にでてきた2階への階段をのぼらずに1階の廊下を真っすぐに進んだ突き当りにあります。

「滝見の湯っこ」の浴場につながる館内からの入口には「空室」・「使用中」が裏表になっている木札がかかっているので、これを「使用中」にしてから浴場に向かいます。

浴場は外に設置されているので、通用口で館内用スリッパを外履きサンダルに履き替えて、屋根付きの階段状の渡り廊下をのぼって向かいます。

「滝見の湯っこ」の浴場の入口には「湯のれん」がかかっていて、右わきには足拭き用のバスマットが備え置かれています。

もうこの時点で硫黄の香りもけっこう漂ってきていて、ワクワクしながら引き戸を開けて中を覗いてみると、、

自然景観が目の前に広がるコンパクトな露天風呂空間!

そして、「滝見の湯っこ」を滝見風呂たらしめている湯舟からの眺めはどうかというと、、

想像してたよりも落水量少なめの小ぶりな滝なんですね。

浴槽は、手前が標準的な深さなのに対して、奥が浅めの寝湯(1名分のスペース)になっています。寝湯に浸かりながらボーッと滝を眺めていると、本当に贅沢な時間を過ごしている気分になれます。

寝湯に浸かりながらの滝ビュー

硫黄の湯けむりにもまれながら滝見風呂を楽しめるだけでも、そうそうないシチュエーションですが、滝の落水をよりダイナミックに感じるには雪が積もった季節に訪問するのがいいでしょうね。

脱衣スペースは浴場と一体の空間にあり、浴場に入ってすぐの右手の棚に脱衣かごが2つ並んでいました。
シャワーはないので、入浴前にきちんとかけ湯をしてから入浴します。また、内鍵も忘れずにしっかりかけておきましょう。

貸切風呂「滝見の湯っこ」の源泉は、大浴場「ぬぐだまる湯っこ」の露天風呂と同じ「日景の湯2号泉」なので、泉質などは基本的に一緒で、加水もしています。

大浴場の露天風呂と同じく、お湯が熱めなので、何回か出て涼んだりを繰り返しながら、45分間の時間いっぱい湯浴みを楽しみました。

こうして貸切露天風呂「滝見の湯っこ」を思う存分楽しんだら、バスマットで足をふいて浴場から出て、最後に館内入口に設置してある木札を「空室」にひっくり返して、部屋に戻りました。

【貸切風呂「滝見の湯っこ」の基本情報(泉質等は温泉分析書より引用)】

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場所昭和館1階外
時間15:00~翌11:00(23:00~翌5:00はフリータイム)
泉温52.8℃
内容露天風呂(寝湯あり)
源泉日景の湯2号泉
泉質含硫黄(硫化水素型)・二酸化炭素-ナトリウム-塩化物泉(高張性-中性高温泉)
pH値6.3
効能きりきず、末梢循環障害、冷え症、うつ状態、皮膚乾燥症、アトピー性皮膚炎、
尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症、自律神経不安定症など

18:00~ 夕食 

大浴場「ぬぐだまる湯っこ」と貸切露天風呂「滝見の湯っこ」での湯浴みを楽しんだら、18時の夕食の時間です。
リニューアルオープン後の「日景温泉」は、もともと有名だった温泉だけでなく料理も評判を呼んでいるので、夕食の時間もとても楽しみにしていました。

夕食の会場となるお食事処「喜楽」の入口は昭和館の1階にあり、フロントを左に進んだところにあります。

18時少し前にお食事処「喜楽」の入口に到着すると、奥からスタッフさんが現れて、奥へと案内してくれました。案内されるがまま奥へと進み小階段をあがると、お食事処内には仕切られた完全個室のスペースがいくつもありました。

私たちは、この個室スペースに案内されると思いきや、さらに奥の階段をのぼっていきます。そうすると、中2階のフロアになっていて、ここのスペースも同様にお食事処の個室です。ちらっと覗いたところ3,4名グループのゲスト向けのやや広めの個室になっていました。

ただ、私たちが案内されたのはここの個室でもなく、さらに階段を上り…「あれ!?まだ上にのぼるの!?」とお食事処の広さに驚いていると、やっと私たちがアサインされたテーブルに到着!

なんかとんでもなく広い部屋に案内されたような、、

小階段を3回もあがって今どこにいるのかがわからなくなってきたので、あらためて館内案内図で今の場所を確認してみます。

どうやら、ここは2階にある大広間「えんじゅの間」のようでした。


お食事処の拡大図に注目すると、お食事処内の小階段を上っていくと、昭和館2階の廊下に出る構造になっています。
また、小階段はさらにもう一つ続いていて、それをあがっていくと、歴史資料館・卓球室・貸切露天風呂「うるげる湯っこ」「あんべいい湯っこ」につながっています。

どうやら当日の宿泊客が多いと、大広間「えんじゅの間」が夕食会場・朝食会場として使用されるようです(ちなみにこの日は満室でした)。広大な大広間には、窓際に沿って半個室のテーブル席がいくつも設置されています。

案内された最初は「えっ!ここ?」で感じになりましたが、この日の18時~の夕食で大広間の半個室をアサインされたのは私たち夫婦だけだったので広大な大広間を独占状態でしたし、普段は入ることのできない大広間には、豪華な調度品が設置されていたり、天井には華やかな市松模様が施されていたりで、なんだかちょっと得した気分です。

そして、お楽しみの夕食のメニューは、郷土料理を中心とした会席です。

夕食のお品書き(2023年9月17日)

私たちがテーブル席に着くと、すでに最初の料理と食前酒がセッティングされていて、料理は、先付・前菜・椀物・蒸物がありました。 

まずは青色と金色のコントラストが美しいグラスに入った、食前酒の「梅酒ワイン」で乾杯です。

「梅酒ワイン」

それと同時に、お酒を頼むのを忘れずに。夫は定番の「キリン一番搾り」(770円)、私は「津軽路」(880円)という地ビールを注文しました。

「津軽路ビール」

こちらの地ビールは、青森県南津軽郡大鰐町の酒店「そうま屋米酒店」が、「南津軽錦水」(現在の星野リゾート「界 津軽」)と共同で作った商品で、大鰐あじゃら山の名水から生まれた地ビールです。OEM(委託製造)先はなんと宮城県のメーカーとのことです。

フルーティーな風味がこれから運ばれてくる料理にも合いそうな感じです!

「みずと鱧皮の浸し」「前菜盛り合わせ」

先付で提供された「みずと鱧皮の浸し」は、シャキシャキのみずと、クニっとした鱧の皮が、口の中であわさってさっぱりと食べることができる一品です。鱧の皮単体で食べたことがなく、珍しいな~と思って調べてみると、京都のおばんざいで、よくキュウリとの和え物などで提供されるようです。鱧皮自体は、蒲鉾を作るときに出る副産物のようで、鮮魚店ではなく蒲鉾屋さんで売られているようです。

(上段左から)「みずと鱧皮の浸し」、「青つぶ煮浸し」、「公魚レモン煮」、「有頭海老芝煮」、「木ノ子マリネ」
(下段左から)「紫蘇風味大根」、「栗の渋川羊羹」、「ローストビーフ」、「ひとくちゴマ豆腐」

前菜盛り合わせ(「ローストビーフ」「有頭海老芝煮」「公魚レモン煮」「青つぶ煮浸し」「ひとくちゴマ豆腐」「紫蘇風味大根」「栗の渋川羊羹」「木ノ子マリネ」)も先付と一緒のお皿で提供です。「公魚(ワカサギ)」をレモンの風味でいただくのは初めての体験でした。

どれも丁寧に味付けされた料理の数々が一口サイズで提供され、一度に様々な味覚を楽しめるようにしてあるのは、さすが割烹料亭仕込みの業ですね。

「茶碗蒸し 南瓜餡かけ」

蒸し物として提供されたのは、ただの茶碗蒸しではなく「茶碗蒸し 南瓜餡かけ」でした。蓋を開けてみると、かぼちゃの濃い黄色の餡が上にのっています。かぼちゃの優しい甘さと、茶碗蒸しの和風だしが何とも合う!普段あまりかぼちゃを好んでは食べない夫も、こちらの味を気に入ったようでした。スプーンで崩しながら食べると、餡のとろみと茶碗蒸しのツルっとした喉ごしにより、いくらでもスルスルと口に入っちゃいます。

「茶碗蒸し 南瓜餡かけ」

「嶽きみの冷製スープ」

椀物は意外にもスープでした。「嶽きみの冷製スープ」ということで美味しさは言わずもがな!前日に泊まった「八甲田ホテル」でも提供されていたので、2日連続で嶽きみを味わうことができました。笑

「嶽きみの冷製スープ」

お造り「本鮪 帆立 赤海老 妻一式」

最初に提供された料理を食べ進めているところで、お造りが運ばれてきました。この日のお造りは「本鮪 帆立 赤海老 妻一式」です。

「本鮪 帆立 赤海老 妻一式」

お造りの登場に、ここは日本酒を頼んでおきたいところ…というわけで夫が日本酒一合を注文しました。日本酒メニューは、秋田県大館市の酒造メーカーの株式会社北鹿のラインをほぼ取り揃えているようでしたが、今回は私も大好きな「田酒」(1合・1650円)を注文。大学時代に初めて田酒を飲み、こんなにフルーティーな日本酒があるなんて!と、今でも記憶に残っている日本酒です。お造りと一緒に少しずつ日本酒を味わうと何とも言えない幸福感に包まれます。

「田酒」

ただ、「雪中貯蔵」(1合・770円)も、飲んでみればよかった~と少し後悔。汗

このブログを書きながら北鹿さんのホームページを拝見していたのですが、なんとこの「雪中貯蔵」は季節限定商品で、かつ十和田湖畔の雪に一定期間埋めて熟成させたお酒とのこと。ほどよく角が取れ、まろやかな味わいに仕上がるようです。まさに積雪量が多い地域でしか生まれない日本酒ですね。その日本酒ができた背景まで知るとさらに興味がわきます。

飲み物のメニューの中にはドンペリシャンパンもあり、ゲストの嗜好にあったドリンクが取り揃えてありました。

「鯛のポワレ バジルとチーズの2種ソース」

そして、お造りの次には、魚料理が出てきました。和食が続くと思いきや、ここで「鯛のポワレ バジルとチーズの2種ソース」の登場です!どちらのソースも美味しかったですが、個人的にはバジルのほうが好みでした。薬味のみょうがとレモンがさっぱりアクセントに。

「鯛のポワレ バジルとチーズの2種ソース」

「鯛のポワレ」も十分美味しかったのですが、事前のリサーチでは夕食の料理の中でも「鮎の塩焼き」が評判がかなり高かったので、こちらをどうしても食べてみたくて、時期的にも鮎料理の提供に間に合ったかなと思っていましたが、今回は夕食の料理の中にはなくざんねん。。
次こそは「鮎の塩焼き」にありつくべく、来夏の再訪を誓いました。

「鮎の塩焼き」(画像引用:「日景温泉」公式サイト

「国産牛と季節の野菜竹包蒸し」

お肉料理は、陶板焼きやすき焼きなどが出てくるイメージがあるのですが、今回は「国産牛と季節の野菜竹包蒸し」でした。

蓋つき料理は、蓋を開ける瞬間にテンションがあがって楽しいです。笑

「国産牛と季節の野菜竹包蒸し」

たれはポン酢、柚子胡椒、ゴマダレの3種で、味変を楽しみながらいただくことができます。コース料理で肉料理が出てくる頃には、お腹いっぱいで多少無理をして口に運ぶこともあるのですが、蒸し料理なので余分な脂も落ちて結構あっさりいただけました。お肉で巻かれたぎゅうぎゅうの野菜達とつけダレとの相性もバッチリです!

「きりたんぽ鍋」

ここで真打の登場!楽しみにしていた「きりたんぽ鍋」です。「香の物」にはいぶりがっこもついていました。器も曲げわっぱなので、まさに秋田料理の趣き満載です。

きりたんぽ鍋はここ30年で秋田県全域に広がりましたが、もともとは大館市や角鹿市など、秋田県北部地方が発祥といわれています。地鶏のコクのある醤油味のスープに、大きなきりたんぽが2つと、鶏肉や野菜が入っています。滋味深い味わいの煮汁を吸ったきりたんぽは、食べ応えがあり〆にはピッタリでした!

「きりたんぽ鍋」

「ほうじ茶のブランマンジェ」「ミニカヌレ」「さつまいも」

デザートは「ほうじ茶のブランマンジェ」「ミニカヌレ」「さつまいも」でした。ミニカヌレはもちもちした歯ごたえでした。ほうじ茶のブランマンジェは美味しくて、別腹でもう一皿いただけちゃいそうです。

(左から)「ほうじ茶のブランマンジェ」、「ミニカヌレ」、「さつまいも」

地酒や地元の料理をふんだんにいただくことができる日景温泉の料理ですが、女性の私でちょうど満腹になったことを踏まえると、成人男性だと量が少し物足りなく感じる方もいるかもしれません。ただし、お品書きにあるように、白飯を希望する方はどのタイミングでも頼むことができるので、早めのタイミングで白飯を頼んで、バランスを見ながら食べ進めるのはアリですね。

最高の会席料理をいただくことができ、大満足状態で夕食時間を過ごすことができました。

20:30~ 歴史資料館を見学、卓球

大満足の夕食を終えて大広間をあとにすると、目と鼻の先に「日景温泉歴史資料館」と卓球室があったので、こちらに少し立ち寄ってみました。

「日景温泉歴史資料館」

「日景温泉歴史資料館」の入口は、大広間に来るまでに使った階段をもう一段あがります。

「日景温泉資料館」は、大広間向かいの小階段を上ったところにあります

歴史資料館は、無料の館内施設なので大したことないと思いきや、館内には由緒正しそうな展示物がたくさん並んでいて、思いのほか見ごたえがありました。
さすがは開湯明治26年の老舗旅館です。壺などの骨とう品や掛け軸をはじめ、この地域で実際に使用されていた、暮らしの中の道具などが展示されています。昔の「日景温泉」の様子をモノクロ写真で見ることもできますよ。

卓球室

「日景温泉歴史資料館」を軽く見学したら、次に卓球室に立ち寄ります。卓球室は、「日景温泉歴史資料館」の横の廊下を奥に進み、突き当りの左にあります。

卓球室の中には、使い古された卓球台が1台と観覧席の椅子が4つ設置されていました。ラケットとボールも備え置かれているので、利用時間【 6:00~23:00 】内で空いていれば予約不要ですぐにプレイできます。ただし、順番待ちが生じている場合には、30分程度で次の方に回してあげましょう。

私たちが夕食後に卓球室を訪れたときは、たまたま誰もいなかったので、食後の運動に15分ほど卓球をして遊びました。

「日景温泉」には、これ以外にも立ち寄りスポットがたくさんあり、またラウンジにはオセロなどのボードゲームがあるので、宿によっては手持ち無沙汰に感じることもある夕食後の時間も退屈することは一切ありません。

ということで、夕食を終えてからも「日景温泉」での長い夜は続きますが、ここからも盛りだくさんなので続きは次回以降にまわします。

【続く】

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この記事を書いた人

山形県出身、宮城県仙台市在住。
30代の既婚の女性です。
結婚3年目を迎える共働きの子なし夫婦の妻のほうをしています。
旅行は遠出よりも近場派。
東北の宿泊施設をめぐるのが大好きで、月に1,2回のペースで東北各地の宿に泊まっています。
色々な旅行ブログをのぞいているうちに自分にも有意義な情報発信ができるかもと考えて、このサイトを立ち上げました。
当サイトのモデルプランを参考に滞在中のスケジュールを組んでもらえれば宿での滞在時間がより充実したものになる思うので、是非のぞいていってください。

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